アイドルたちに溺愛されて可愛がられて




「顔真っ赤すぎ」



廉くんに指摘されて、思わず両手で頬を押さえる。

……恥ずかしい。

こんなに廉くんにドキドキしてしまっているなんて。



「ちょ、ちょっと暑くて!」



さっきから私、嘘ついてばっかりだ。

手をパタパタとして、あははと笑う。



「ふぅーん」



廉くんは納得してくれたのか、私から離れていった。

ほっと胸を撫で下ろすのと同時に、ちょっぴり寂しさも感じた。

もっと触れて欲しい……って、私、何考えてるの。



「ねぇ、早くこっちおいでよ!一緒にお菓子食べよー」



千秋くんが手招きする。

私はこくんと頷いて、「行こっ」という莉音に手を引かれて千秋くんの元へと行った。

今日のお菓子はチョコパイ。

スポンジとクリームがチョコに包まれたお菓子。

これ、私、結構好きなんだよね。

手に取ってテンションが上がる。



「愛華ちゃんチョコパイ好きなんだね」



颯汰くんに指摘される。



「うん、お菓子のなかでは結構好きな方かも。でもよくわかったね、何も言ってなかったのに」

「うん、反応がバレバレ。可愛いね」

「……っ!」



アイドルって人は本当に……

すぐ人をドキドキさせる天才だ。



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