アイドルたちに溺愛されて可愛がられて




学校が休みの土曜日。



「わぁーっ、シャイニングのライブ会場だ!」



テンションが上がりすぎて大はしゃぎの結菜。

ついにこの日がやって来た。

颯汰くんからチケットを受け取って心桜にそのことを話したら、二つ返事でオッケーしてくれた。

結菜はチケット争奪戦に敗北し、ショックを受けていたようで、私がチケットを渡すと泣いて喜んでいた。

だから、こうして今日、結菜の喜ぶ顔が見られてとても嬉しい。

さすが大人気のシャイニング。

会場にはたくさんの人たちが駆けつけていて、グッズ売り場も長蛇の列ができている。

私たちも会場についてすぐにグッズ売り場の列に並び、ペンライトやタオルなどを購入した。

人が多すぎて、会場の中に入るのも一苦労。

グッズ購入も考えたからかれこれ1時間以上はずっと並んでいたと思う。

私が颯汰くんから貰ったチケットは、特別招待席で、かなりステージに近い席だった。

これにまた結菜がハイテンションになる。



「すごい!すごいよ、愛華姉ちゃん!こんなレアチケット手に入るなんて!」



結菜には私が彼らにとって特別な存在であることは隠している。

だから、今回のチケットも要らないという先輩から貰ったということにしていた。



「うん、私もびっくりしてる」



まさか貰ったチケットがこんなにいい場所のものだったなんて。

彼らは私たちのために特別な席を用意してくれた。

こんなところから彼らを見ることができるなんて夢みたいだ。



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