アイドルたちに溺愛されて可愛がられて
徐々に会場の席は人で埋まって行った。
開演時刻が近くなると少しだけ会場内の照明が落とされて、目の前に広がる大きなパネルに映像が映された。
それは、シャイニングがデビューだということを知らされた時の彼らの反応を撮っていたものだった。
抱き合い喜ぶ彼らを見て、デビューというニュースを聞かされた日を思い出したのか、涙を流すファンもいた。
今までの彼らの様子、活躍、練習風景……
ファンにはたまらない彼らの映像を見せられて、テンションも上がっていく。
そしてついにカウントダウンが始まった。
周りの人たちに合わせて、カウントダウンをする。
「5!4!3!2!1!」
0と同時に大きな音が鳴り、ステージの上が煙に覆われる。
光に照らされて、4人の人影が見えた。
「「きゃーっ!!」」
それと同時に歓声が上がる。
「みんなー!今日は僕たちのデビューライブに来てくれてありがとー!」
颯汰くんが先陣を切って煙の中から姿を現した。
「今日来てくれたみんな大好きーっ!」
「今日は楽しんでいってくれよー!」
「俺らから目を離したら許さないからな」
彼らの決めゼリフが決まって、わーっと会場が盛り上がる。
私もみんなと合わせてペンライトを振って盛り上げた。