アイドルたちに溺愛されて可愛がられて



雑談トークを混じえながら、2曲目、3曲目と歌っていくシャイニング。

1曲、1曲が終わるたび、大きな拍手と歓声が上がる。

それがシャイニングがみんなに好かれている証。

楽しい時間というのは本当にあっという間で、次がラストの曲になってしまった。

それはシャイニングのデビュー曲である“shining star”。

きらめく星。

まるでステージに立つ彼らのような曲名だ。



「僕たちのデビュー曲です!shining star!聞いてください!」



キラキラの衣装に着替えた彼らがステージの上に立つ。

PVで見たものとはまた違う。

実際に歌って踊っているのを見て、そんなかっこいい彼らのことがもっと好きになる。

彼らの魅力に惹かれてしまう。

こんなライブを見せられて、こんな歌を聞かされて、好きにならないはずがない。

ファンのみんながそれぞれ推している人の名前を叫ぶ。



「颯汰くーん!」



結菜の推しメンバーは颯汰くんみたい。

なんだか名前を呼ぶのは恥ずかしい気もしたけれど、どうせ届くはずがない。

そう思って私も名前を呼んだ。




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