アイドルたちに溺愛されて可愛がられて



私はライブ終了後、急いでそこから飛び出した。



「愛華?どこ行くのー!」

「ちょっと用事思い出した!結菜のことお願いっ!」



帰ろうとする人たちをかき分けて進む。

立ち入り禁止とか書かれた関係者専用通路を躊躇なく進む。



「ちょっと君!」

「……っ」



警備員に捕まってしまった。

早く、早く廉くんの元へ行きたい。

廉くんのところへ行って伝えたい。



「ここは関係者以外立ち入り禁止だよ」

「で、でもっ、どうしても会いたいんです!」

「そう言われてもねぇ……」

「お願いします!」



警備員にお願いしてもそこは通してくれない。

また廉くんには学校でも会える。

でもそれじゃダメなんだ。

今、伝えたい。



「あれ?愛華ちゃん?」



そんな時に現れたのは、シャイニングのマネージャーである潮見さんだった。



「どうしたの、愛華ちゃん」

「どうしても、どうしても廉くんに伝いたいことがあって!」



私は必死にお願いする。




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