アイドルたちに溺愛されて可愛がられて
「おはよーっ!あら、お2人仲良く登校?」
んふふと笑顔で私と柊を交互に見る心桜。
「そんなんじゃないよ。たまたまそこで出会っただけ」
「相変わらず酷いなぁ、愛華」
「柊がしつこいの」
「ほらほら喧嘩しないの」
こんな時に止めてくれる心桜がいてくれて本当に良かったと思う。
たまにそれを楽しんでいることもあるけれど。
それから柊は自分の席へと戻って行き、中学校に入ってからできた友達と楽しそうに話していた。
一段落すると思い出すのは昨日のこと。
まさかシャイニングがこの学校にいて、私がお気に入りにされてしまうなんて。
今でも夢のような話で、夢であって欲しいと願っている。
「───でさ、って、愛華?なにか考え事?」
「えっ、うん……大したことじゃないんだけど」
心桜が話しているのをそっちのけで考え込んでしまっていた。
「なになに?相談ならなんでも乗るよ?」
「相談って言うわけじゃないんだけど……」
そう言いかけたところで、教室内からキャーという黄色い声があがる。
一体何事かと周りを見てみると、女の子たちがみんな窓に張り付いている。
「何があったの?」
「きっとあれよ、あの人たちが登校してきたんだよ」
「あの人たち?」
私もなんだか気になって、窓の外を覗いて見た。