アイドルたちに溺愛されて可愛がられて
「あ、あの……迷惑になるなら帰ります」
「えっ、ダメだよー愛華ちゃん!ねっ、潮見さんいいでしょ?今日だけっ!」
本当に莉音くんはこうと決めた意見は曲げないらしい。
「わかったわよ。愛華さんと言ったっけ?撮影の邪魔をしないのを条件に来てもいいわよ」
「本当ですか!?」
思わず声が出てしまった。
芸能人やアイドルに興味がない私でも、撮影現場というのはなかなかお目にかかれないし、気になっていた。
戸惑いもあったのだけれど、行ってみたいという気持ちも心どこかにあったのだ。
「やったね、愛華ちゃん」
潮見さんが認めてくれて、莉音くんも嬉しそうだ。
「じゃあみんな車に乗って。あまり時間がないの」
そう言われて、車の中に乗り込む。
みんなバラバラの席に座っていて、どこに座ろうかと立ち尽くしていると、莉音くんがこっちにおいでと手招いてくれて、莉音くんの隣に座ることになった。
潮見さんはマネージャーかつ運転手らしい。
潮見さんの運転する車は、どこかへ向かっていく。
「ねぇ、愛華ちゃん」
車の中ではみんなそれぞれ過ごしていた。
そんな中、莉音くんが私に声をかけてくる。