アイドルたちに溺愛されて可愛がられて
全員が着替え終わった頃、潮見さんが戻ってきて、メイクさんを連れてきた。
次は順番にメイクをしていく。
顔の整っている彼らにメイクなんて必要あるのかと思ってしまうけれど、これは必須らしい。
かっこいい顔をさらに引き立てるナチュラルメイク。
プロの手にかかれば、さらに魔法がかけられたかのようにかっこよく見える彼ら。
今夢の中にいるのかと思ってしまうくらい不思議な空間。
「あなたはシャイニングのファン?」
控え室の端っこの椅子に座ってただただ眺めていた私に声をかけてきたのは、潮見さんだった。
「いえ、私は名前を知っているくらいで……」
「そう。だから莉音が今日連れてきたのかしら」
「えっ?」
「しっかり見てなさい。きっとあなたも彼らのファンになるから」
潮見さんは自信満々にそう答えた。
本当にそうかもしれない。
私はそう思った。
だって既に私は彼らに惹かれ始めてる。
アイドルであるシャイニングに。