アイドルたちに溺愛されて可愛がられて
その放課後───
私は先生に呼び出されていた。
日直だからと頼みたいことがあるらしい。
学級日誌も書くという仕事もあるのに最悪だ。
無事に全ての欄を埋めて、それを持って職員室へと向かう。
職員室は上級生の教室がある階にあるため、何となく緊張する。
たった2つ年が離れているだけなのに、とっても先輩な気がしてドキドキしてしまうのだ。
職員室に着き、コンコンとドアをノックして開ける。
「失礼します」
職員室に入るのもまた違った緊張感がある。
怒られるわけでもないのに怒られる前かのような緊張感。
「先生、日誌持ってきました」
「おう、ありがとな」
「あの、頼みたいことがあるって……」
ホームルーム後、先生が確かにそう言っていたのだ。
「あぁ、それなんだが、これを社会準備室に戻してきてくれないか?」
担任の先生は社会の担当。
ちょうど今日の最後の授業が社会で、大きな地図を使っていた。
先生からのお願いは、それを片付けてきて欲しいというお願いだった。
「悪いなぁ……これから会議なんだよ」
「いえ、このくらいなら……」
「助かるよ」