アイドルたちに溺愛されて可愛がられて
「俺らのことで迷惑かけてない?」
キャンディーを口にしたままの千秋くんも心配の声を上げる。
「ううん、シャイニングのみんなに良くしてもらって逆に感謝をしなければいけないくらい」
彼らには迷惑どころか、いいものしかもらっていない。
すごく貴重な体験だ。
「僕ら、愛華ちゃんのためなら何でもするから言ってね」
「颯汰くんもありがとう」
颯汰くんも優しい言葉をかけてくれる。
そして、廉くんまで。
「なんかあったらちゃんと言えよ」
「……うん」
ぶっきらぼうだけれど、優しさのある言葉。
私を心配してくれている。
だから、私は彼らに心配をかけたくない。
絶対に私を守ってくれるから。
私の大切な彼らに迷惑をかけたくない。
デビュー目前の彼らを悩ませたくない。
せめてデビューまでは私が我慢しないと。
彼らの姿を見るとさらにそう思う。
私が強くなれば大丈夫。
何度も心の中で自分に言い聞かせた。