素敵後輩の隠し事




疑問が疑問を呼ぶ私の前に、同級生はガクッと膝をつく。

そして青ざめて宙を見つめたままぼやいた。



「あの後、また城内に会ってシメられたんだ。

今後ガリ子に何かしたらぶっ殺すっつって……」


……え?


「……なんで城内なんだ?

城内の彼女なんかになっちまったら……俺は、お前にしたことを何十倍にもして返される」




この人は一体、何を言っているのだろうか。

私は全く話についていけないけど……ただ一つ、私はまた城内君に助けられたということは分かった。

城内君は私のいないところで、この人に釘を刺してくれたんだ。

私は実際、彼女でもなんでもないのに。



城内君を思うと胸が痛くなった。

私は、城内君に助けられてばかりだ。


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