素敵後輩の隠し事
城内君の名前が出てどきっとした。
こんな時でさえ、私は城内君のことを思って胸を焦がしてしまうんだ。
そしてまた思い出した。
城内君は一体、何者なんだろう。
色々考えてしまう私の背に手を添え、守山さんが言う。
「さあ、里緒ちゃん、帰ろ?
無事に家まで送り届けなかったら、淳が怒るから」
城内君は何者なんだろう。
そして、どうして私を大切にしてくれるんだろう。
考えれば考えるほど、胸が痛くなってしまうのだった。
同級生は城内君のことを酷く怯えていた。
まるで、隣の地区の元凶“神木”と同じように。
まさか城内君って……ーーーー