素敵後輩の隠し事
「僕はいじめこそしませんでしたが、とある高校を牛耳っているような悪い生徒でした。
目立つことや迷惑なことがかっこいいと思っていました」
私はその言葉を、ただ胸を痛めながら聞く。
「隣の高校の神木という男と、日常的に喧嘩を繰り返していました」
神木という男……
私だって名前を知っている、昨日同級生が酷く恐れていた上級生だ。
城内君はずっと歳上の神木に喧嘩を売っていたの!?
予想以上の無謀さだ。