素敵後輩の隠し事
涙が流れると同時に、胸が引き裂かれるように痛む。
私は回復したと思ったけど、あの事実がトラウマのようにのしかかる。
こんな汚い私なのに、城内君を好きだなんて……
「ねえ、どういうこと?」
思考を遮ったのは、守山さんの怒りに満ちた声だった。
いつもチャラチャラ軽い守山さんの、怒っている声だった。
守山さんは同級生に近付き、その胸ぐらを掴んでいる。
そんな守山さんを、同級生はまた怯えた目で見ていた。
「昔、里緒ちゃんに何したの!?」
「な、何もしてません」