素敵後輩の隠し事
私は春田さんを顔を歪めて見ていた。
この人は私のことを散々侮辱しておきながら、一緒に温泉に入るだと!?
性格悪いだけでなく、変態だったとは!!
この発言にはみんな引いていたが、城内君が困ったように告げた。
「残念でしたね。
申し訳ないですが、矢田さんは渡しませんよ」
「……え!?」
城内君、今、なんて言ったの!?
城内君と視線がぶつかる。
彼はしまったといった表情を浮かべ、口元を押さえる。
私は今の言葉を、なんて受け取ったらいいの?
期待して裏切られるのが、私はいちばん怖い。