素敵後輩の隠し事
後輩の正直な気持ち
ソフトボール大会はなんとか無事終わり、私たちは二位という結果を残した。
春田さんは残念そうだったし、城内君は橘さんチームに負けたため怒っていた。
だけど私は、これでもとの生活に戻れると思えば嬉しかった。
大会を終え、いつものように城内君と帰る。
城内君はさっきの意味深な言葉が嘘のようにいつも通りだ。
「矢田さん、よく頑張りましたね!」
なんて言いながら、わしゃわしゃ頭を撫でてくれる。
私は完全に先輩と思われていないだろう。
いや、その前に年下だ。
前にも言ったことだけど、
「敬語じゃなくていいんだよ」
城内君に告げる。
そう、少しでも距離が近付けばなんて期待してしまう。