素敵後輩の隠し事
真っ赤な私を、彼は少し頬を染めて見る。
その黒い柔らかな髪も、切長の瞳も、照れたように髪を掻き上げる手も、全てが好きだと思ってしまう。
城内君は嫌々かもしれないが、敬語を止めてくれたことが何より嬉しい。
城内君が私を拒絶しなかったことが。
「矢田さんの前ではいい男でいたかった」
「いい男だよ……」
私は、城内君以上に強くて優しくて、かっこいい男は知らない。
そして、こうやって話している間にも、どんどん好きになっていく。
「なんかもう……限界」
真っ赤な私の頬に、そっと触れる城内君。
触れられたところが焼けるように熱い。