素敵後輩の隠し事




「いつも俺が決めてるから、たまには里緒が決めなよ。

それで俺が作るよ」


彼は楽しそうに言う。


「こう見えても一人暮らしが長いから、意外と料理出来ると思うよ?」


「えっ、ほんと?

じゃあ、甘えちゃおうかな」




先輩後輩だから、迷惑かけられないと思った。

だけど今は、対等な関係だ。

だからこうやって、たまには甘えてもいいよね。


「甘えな甘えな」


淳君は嬉しそうにそう言い、私の身体に手を回す。

身を寄せると大好きな香りと、はのかな体温を感じる。


「じゃあ、ハンバーグがいい!」


「よしきた!肉買いに行こう!!」



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