Cherry Blossoms〜いのちのかたち〜
家の近くの停留所からバスに乗ると、「あっ」という声がした。声の方を向くと、桜士の胸は高鳴っていく。そこにいたのは一花だった。一花の隣にはモニカが座っている。

「Mr.本田、こんにちは」

「本田先生、こんにちは」

二人に挨拶をされ、桜士も「こんにちは」と本田凌の人懐っこい笑みを浮かべながら挨拶をし、二人の座っている座席の前に座る。

「お二人でお出かけですか?」

桜士が訊ねると、「はい」と一花は大きく頷く。モニカが口を開いた。

「私の家族が「日本にいるなら、日本のお菓子を送ってほしい」と言ってきてな。一花においしいお菓子を教えてもらおうと思って」

「なるほど、そうだったんですね。僕のオススメはーーー」

桜士がオススメの和菓子などを話していくと、モニカは「そんなお菓子があるのか!」と興奮気味に言い、一花は可愛らしい花柄のメモ帳に一つずつメモをしていく。

「本田先生がこのバスにいてくれてよかったです。私、和菓子とか全然わからないので」
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