こっち向いてよ、佐久間くん。
佐久間くんは、1番会いたくない人だった。


私が外見を気にしはじめたきっかけを作った人であり、ずっと好きで忘れられなかった人。


小中学校で関わった人とは誰とも関わりたくないと思うけれど、その中でも佐久間くんは1番関わりたくない人だった。


これ以上好きになりたくなくて、他のことにも集中してみたくて、遠い学校を選んできたのに。


「閉式の言葉 本校教員 ___」


だめだ、今考えても仕方ない。次は多分、教室に移動するはずだから場所を確認しておかないと。
< 7 / 12 >

この作品をシェア

pagetop