Will you marry me?  〜エリート建築士は策士な旦那様でした〜

「わかりました。暗くしてくださいね」

「了解」

彼の前で身体を洗うのはどうしても恥ずかしくて、シャワーだけ先に浴びた私は、薄暗くなったことを確認して、バスローブを脱いで外へと出る。

テラスに作られた屋根はあるが、庭をみることができる露天風呂。四人は十分に入れる大きさの立派なものだ。

謙太郎さんはそこにゆったりと入り、空を見上げている。

リラックスした雰囲気で、ちらりと私を見た。そしてタオルを巻いている私に気づき苦笑する。

「何度も見てるだろ?」

「それでも恥ずかしいものは恥ずかしいんです。入るので目を閉じてください」

結婚もして、何度も乱れた姿を見せているが、これはどうしても同じだと思えない。

クスクス笑いながら目を閉じた彼を確認して、タオルをとりゆっくりと湯船につかる。
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