神様、僕に妹を下さい
Act.134 サイド皇紀(こうき)
晶にとって、気を許せる特別な存在はオレだけ
その事実が、晶の兄として生まれてよかったと思える光だった
年齢と共に成長していく晶の周りには、オレ以外の特別な存在が次第に増えて行く
桜場もその特別のひとり
考えたくはないが、晶の中でオレの存在が疎ましくなってきているのかもしれない
「あいつ・・何か皇先輩にしたんですか?」
1人考え込むオレに、桜場がオズオズと訪ねて来た
「いや・・なんで?」
とりあえず、首を横に振る
されたのか、オレがしたのか、今回はまったく解からず、お手上げ状態
「授業中も上の空だと思ったら、何かを思い出して机に塞ぎ込んだり、皇先輩に対してもよそよそしいというか・・他人行儀の態度だし、てっきり何かやらかしたんじゃないかと・・もしそうならあまり怒らないでやってほしいかなって。あぁ、俺何言ってんだろ。すみません。生意気いって」
「お前、晶の事好きなの?」
クラスメイトにしては、晶の事をよく見ているな・・と
「へっ!?」
チャポンと音を立てて、桜場の片足が池の中にめり込んだ
この反応・・まんざらでもないという事か?
「冗談はやめて下さい。あんな天然系」
言った後から、『しまった』という桜場の表情、そしてオレをまじまじと見る目線
天然・・ね。うーむ。的は得てるな
「いや、とっても自然すぎて俺にはちょっと手に負えないというか」
おいおい、フォローになっていない
「ついていけないというか・・妹、そう妹みたいなもんです」
ほぅ・・と息を吐きながら言い切ると、池から足が抜かれた
妹・・ね
最初は妹でも、いずれ女として意識する日が訪れるかも知れない
オレのように・・
その事実が、晶の兄として生まれてよかったと思える光だった
年齢と共に成長していく晶の周りには、オレ以外の特別な存在が次第に増えて行く
桜場もその特別のひとり
考えたくはないが、晶の中でオレの存在が疎ましくなってきているのかもしれない
「あいつ・・何か皇先輩にしたんですか?」
1人考え込むオレに、桜場がオズオズと訪ねて来た
「いや・・なんで?」
とりあえず、首を横に振る
されたのか、オレがしたのか、今回はまったく解からず、お手上げ状態
「授業中も上の空だと思ったら、何かを思い出して机に塞ぎ込んだり、皇先輩に対してもよそよそしいというか・・他人行儀の態度だし、てっきり何かやらかしたんじゃないかと・・もしそうならあまり怒らないでやってほしいかなって。あぁ、俺何言ってんだろ。すみません。生意気いって」
「お前、晶の事好きなの?」
クラスメイトにしては、晶の事をよく見ているな・・と
「へっ!?」
チャポンと音を立てて、桜場の片足が池の中にめり込んだ
この反応・・まんざらでもないという事か?
「冗談はやめて下さい。あんな天然系」
言った後から、『しまった』という桜場の表情、そしてオレをまじまじと見る目線
天然・・ね。うーむ。的は得てるな
「いや、とっても自然すぎて俺にはちょっと手に負えないというか」
おいおい、フォローになっていない
「ついていけないというか・・妹、そう妹みたいなもんです」
ほぅ・・と息を吐きながら言い切ると、池から足が抜かれた
妹・・ね
最初は妹でも、いずれ女として意識する日が訪れるかも知れない
オレのように・・