神様、僕に妹を下さい
Act.159 サイド晶(あきら)
「ありがとね、桜場」
必要分の鶏肉が手に入り、自転車で学校へ逆戻り
「気にするなって、俺もお昼が懸かってんだ」
ありがとうの意味は、鶏肉の事だけじゃないんだけど
桜場は気付いているのか、いないのか
でも、本当にありがとね
桜場の背中は、広くて、温かくて、抱き枕のように心地良い
真新しいTシャツには、私の涙のあとがくっきり付いている
「やばいっ!『にわ』降りろ」
キキー!とブレーキの音が鳴ると、自転車は煙を立てて止まった
「痛たた。急に、どうしたの?」
突然の事に、尾てい骨を激しく打った
「校門見ろよ。風紀の抜打ち検査だ」
校門を見ると、登校した生徒達が足止めを喰らって、立ち往生していた
「やべ・・」
「どうしたの?」
「俺、上着とネクタイ、バスケコートのベンチに忘れてきた」
うちの校則は、ネクタイの長さ、スカート丈、指定くつ下着用など以外に厳しく指定されている
桜場の姿をみれば、制服のズボンにTシャツ姿
「私のせいだね。鶏肉を買いにいかなきゃ、検査にも引っかからなかったのに」
「お前の悪い癖は、すぐに自分のせいにして責任を感じてしまうとこだな。まぁ、鶏肉を忘れたのはお前だけど、上着を置いてきたのは、俺自身」
ニッと私に笑いかけ、桜場は制服のポッケから生徒手帳を取り出した
「しゃぁない。これにハンコ押されに行きますか」
遅刻や、制服の違反をすると、生徒手帳に違反のハンコを押される。それが3つたまると、それなりの罰が与えられる訳で・・
「でも桜場、今日押されたら、3つだよ」
「ゲッ」
「今、やっぱり私のせいだと思ったでしょ」
「おっ思うわけ・・3つかぁ」
先程の勢いは何処へ行ったのやら
「行こっか」
桜場の手を取り、校門をくぐると、そこは不思議な光景だった
「なに?これ」
門に平行に置かれたテーブルに、風紀委員が4人並んでいるんだけど・・
右半分側に生徒が集中している
詳しく言えば、女子生徒が群がっていると表現した方がいいのかもしれない
「なんだろうね?」
「さぁな。俺達は空いてるほうに行こうぜ」
「うん」
鶏肉も早く冷蔵庫に入れたいし、私達は空いている左側の列についた
必要分の鶏肉が手に入り、自転車で学校へ逆戻り
「気にするなって、俺もお昼が懸かってんだ」
ありがとうの意味は、鶏肉の事だけじゃないんだけど
桜場は気付いているのか、いないのか
でも、本当にありがとね
桜場の背中は、広くて、温かくて、抱き枕のように心地良い
真新しいTシャツには、私の涙のあとがくっきり付いている
「やばいっ!『にわ』降りろ」
キキー!とブレーキの音が鳴ると、自転車は煙を立てて止まった
「痛たた。急に、どうしたの?」
突然の事に、尾てい骨を激しく打った
「校門見ろよ。風紀の抜打ち検査だ」
校門を見ると、登校した生徒達が足止めを喰らって、立ち往生していた
「やべ・・」
「どうしたの?」
「俺、上着とネクタイ、バスケコートのベンチに忘れてきた」
うちの校則は、ネクタイの長さ、スカート丈、指定くつ下着用など以外に厳しく指定されている
桜場の姿をみれば、制服のズボンにTシャツ姿
「私のせいだね。鶏肉を買いにいかなきゃ、検査にも引っかからなかったのに」
「お前の悪い癖は、すぐに自分のせいにして責任を感じてしまうとこだな。まぁ、鶏肉を忘れたのはお前だけど、上着を置いてきたのは、俺自身」
ニッと私に笑いかけ、桜場は制服のポッケから生徒手帳を取り出した
「しゃぁない。これにハンコ押されに行きますか」
遅刻や、制服の違反をすると、生徒手帳に違反のハンコを押される。それが3つたまると、それなりの罰が与えられる訳で・・
「でも桜場、今日押されたら、3つだよ」
「ゲッ」
「今、やっぱり私のせいだと思ったでしょ」
「おっ思うわけ・・3つかぁ」
先程の勢いは何処へ行ったのやら
「行こっか」
桜場の手を取り、校門をくぐると、そこは不思議な光景だった
「なに?これ」
門に平行に置かれたテーブルに、風紀委員が4人並んでいるんだけど・・
右半分側に生徒が集中している
詳しく言えば、女子生徒が群がっていると表現した方がいいのかもしれない
「なんだろうね?」
「さぁな。俺達は空いてるほうに行こうぜ」
「うん」
鶏肉も早く冷蔵庫に入れたいし、私達は空いている左側の列についた