神様、僕に妹を下さい
Act.182 サイド晶(あきら)
「じゃぁ、ちゃんと取り消したからね。君とは今度ゆっくり、邪魔な奴がいないときにね」
邪魔と呼ばれた桜場は、ふんっとソッポを向いた
「ちょっと、待って下さい」
立ち去ろうとする、先輩の後ろの制服を掴む
違反が取り消されたのは、嬉しいけど、消される理由がわからない
「なーに?」
「取り消される理由がわからないんです」
「そんなの、違反していないからでしょ」
余りにも、あっさりと答えが返ってきて、言葉につまった
そりゃぁ、違反はしていないけど・・私が聞きたいのはそんな事じゃなくて
「どうして違反していないと判ったんですか?いくら言っても信じてもらえなかったのに」
「あー、それ。風紀委員もバカじゃないから君の言う事を確認してみたんだ。嫌な思いさせてごめんね。今度お詫びするから許してくれる?」
右手の甲が先輩の口元に持っていかれ、キスされそうになる瞬間、携帯の着信音が鳴った
先輩の動作が止まり、『ちっ』と舌打ちすると、携帯を取り出した
「ちょっと失礼」
笑顔で私に背を向けると、携帯電話で話し始めた
[あぁ、ようやく見つけた。ちゃんと取り消したって]
先輩はコリコリと頭をかいている。そしてチラッと私の方を見た
[言ってないし、してないって。ただ・・・いや微妙に・・そう何でもない。今、隣にいるんだよ。結果は後でゆっくり、じゃぁ]
プツッと携帯が一方的に切ったように見えた
隣にいるって、私の事?
「はぁ、ごめん。こいつタイミングが悪くてさぁ」
「いえ、私の方こそ引き止めてしまって。ただ、もう1つだけ教えてください。私の髪の件を誰に確認したんですか?」
なんとなく、いや、多分そうなんだろうと
「俺からも質問。どうして、髪切っちゃったの?違反だといわれたせい?」
「はい、本当は黒くしようとしたんですが、出来なくて」
「髪を切っていたのは誤算だったけど、染めてなくてよかったよ。いや、ほんと」
「あの、私の質問・・」
「あのさ、髪を切った理由、違反を指摘されたせいだと言わないでくれる?」
「え?」
「俺も色々大変なんだよ。そうだ、イメチェンしてみたってことにしておこう」
「はぁ・・」
一方的に言われ、うなずくしかなく、先輩は去って行った
邪魔と呼ばれた桜場は、ふんっとソッポを向いた
「ちょっと、待って下さい」
立ち去ろうとする、先輩の後ろの制服を掴む
違反が取り消されたのは、嬉しいけど、消される理由がわからない
「なーに?」
「取り消される理由がわからないんです」
「そんなの、違反していないからでしょ」
余りにも、あっさりと答えが返ってきて、言葉につまった
そりゃぁ、違反はしていないけど・・私が聞きたいのはそんな事じゃなくて
「どうして違反していないと判ったんですか?いくら言っても信じてもらえなかったのに」
「あー、それ。風紀委員もバカじゃないから君の言う事を確認してみたんだ。嫌な思いさせてごめんね。今度お詫びするから許してくれる?」
右手の甲が先輩の口元に持っていかれ、キスされそうになる瞬間、携帯の着信音が鳴った
先輩の動作が止まり、『ちっ』と舌打ちすると、携帯を取り出した
「ちょっと失礼」
笑顔で私に背を向けると、携帯電話で話し始めた
[あぁ、ようやく見つけた。ちゃんと取り消したって]
先輩はコリコリと頭をかいている。そしてチラッと私の方を見た
[言ってないし、してないって。ただ・・・いや微妙に・・そう何でもない。今、隣にいるんだよ。結果は後でゆっくり、じゃぁ]
プツッと携帯が一方的に切ったように見えた
隣にいるって、私の事?
「はぁ、ごめん。こいつタイミングが悪くてさぁ」
「いえ、私の方こそ引き止めてしまって。ただ、もう1つだけ教えてください。私の髪の件を誰に確認したんですか?」
なんとなく、いや、多分そうなんだろうと
「俺からも質問。どうして、髪切っちゃったの?違反だといわれたせい?」
「はい、本当は黒くしようとしたんですが、出来なくて」
「髪を切っていたのは誤算だったけど、染めてなくてよかったよ。いや、ほんと」
「あの、私の質問・・」
「あのさ、髪を切った理由、違反を指摘されたせいだと言わないでくれる?」
「え?」
「俺も色々大変なんだよ。そうだ、イメチェンしてみたってことにしておこう」
「はぁ・・」
一方的に言われ、うなずくしかなく、先輩は去って行った