神様、僕に妹を下さい
Act.188 サイド晶(あきら)
「ごめんなさい。今は誰ともお付き合いするつもりはないんです」
ペコリと頭を下げ、渡された手紙を相手の人に返す
「これで、何回目?晶」
一緒に中庭で日向ぼっこをしていた萌ちゃんが、手をついて起き上がった
「起こしちゃって、ごめんね」
「いちいち、対応しなくてもいいんじゃないの。大変でしょう」
「そうだけど・・」
萌ちゃんの隣に、ちょこんと腰掛け、空を見上げる
髪を切った次の日から、度々、男の人より告白を受けるようになった。もう4日目だけれど、未だ状況に慣れていない
なんでかな?髪型を変えただけで、中身は変わっていないのに
「晶さぁ、誰かと付き合っちゃえば?そしたら、言い寄ってくる男もいなくなるよ」
「そんな理由で、付き合えないよ。相手の人に悪いし、それにー」
今は、皇兄への恋心を忘れるのに、いっぱいなのだ
皇兄はもう4日間、家に帰ってきていない。私が髪を切った日に、一度だけ戻ってきたらしいんだけど眠っていた私は会えなかった
同じ学校なのに、学年が違うと会える機会もなくて、意識しない時は廊下でもすれ違ったりしていたのに
「晶、好きな人でも出来た?」
「ふにっ」
「髪型を変えたせいもあるけど、雰囲気的に綺麗になった」
「ち・・違うよ。そんな人いないって」
「だったら、色んな人と付き合ってみれば?まぁ、皇紀先輩みたいにカッコいい人が側にいたら、目が肥えてしまうだろうけど。そう言えば、先輩の姿余り見ないね。元気なの?」
「う・・うん」
元気なんだと・・思う。元気なんだよね
お母さんには、生徒会予算の件が落ち着いたら、家に帰るって言っていたみたいだから
「そろそろ、教室に戻ろっか。後5分で昼休みも終わるし」
うーんと背伸びすると、萌ちゃんと一緒に教室に向かう
教室の入口で、鞄を持った桜場とすれ違った
「帰るの?」
「あぁ、身体が重くて」
ガサガサの声で桜場は答えた。気のせい・・?顔も赤く染まっている
「熱、あるんじゃない?」
そっと、桜場の額に手を当てる
「大丈夫だって、一晩眠れば治る」
平気を装っているものの、肩から大きく息をしている
「晶・・俺、何だか瞼が重・・い」
桜場の身体が膝から崩れ落ち、私は両手で彼を受止めた
ペコリと頭を下げ、渡された手紙を相手の人に返す
「これで、何回目?晶」
一緒に中庭で日向ぼっこをしていた萌ちゃんが、手をついて起き上がった
「起こしちゃって、ごめんね」
「いちいち、対応しなくてもいいんじゃないの。大変でしょう」
「そうだけど・・」
萌ちゃんの隣に、ちょこんと腰掛け、空を見上げる
髪を切った次の日から、度々、男の人より告白を受けるようになった。もう4日目だけれど、未だ状況に慣れていない
なんでかな?髪型を変えただけで、中身は変わっていないのに
「晶さぁ、誰かと付き合っちゃえば?そしたら、言い寄ってくる男もいなくなるよ」
「そんな理由で、付き合えないよ。相手の人に悪いし、それにー」
今は、皇兄への恋心を忘れるのに、いっぱいなのだ
皇兄はもう4日間、家に帰ってきていない。私が髪を切った日に、一度だけ戻ってきたらしいんだけど眠っていた私は会えなかった
同じ学校なのに、学年が違うと会える機会もなくて、意識しない時は廊下でもすれ違ったりしていたのに
「晶、好きな人でも出来た?」
「ふにっ」
「髪型を変えたせいもあるけど、雰囲気的に綺麗になった」
「ち・・違うよ。そんな人いないって」
「だったら、色んな人と付き合ってみれば?まぁ、皇紀先輩みたいにカッコいい人が側にいたら、目が肥えてしまうだろうけど。そう言えば、先輩の姿余り見ないね。元気なの?」
「う・・うん」
元気なんだと・・思う。元気なんだよね
お母さんには、生徒会予算の件が落ち着いたら、家に帰るって言っていたみたいだから
「そろそろ、教室に戻ろっか。後5分で昼休みも終わるし」
うーんと背伸びすると、萌ちゃんと一緒に教室に向かう
教室の入口で、鞄を持った桜場とすれ違った
「帰るの?」
「あぁ、身体が重くて」
ガサガサの声で桜場は答えた。気のせい・・?顔も赤く染まっている
「熱、あるんじゃない?」
そっと、桜場の額に手を当てる
「大丈夫だって、一晩眠れば治る」
平気を装っているものの、肩から大きく息をしている
「晶・・俺、何だか瞼が重・・い」
桜場の身体が膝から崩れ落ち、私は両手で彼を受止めた