神様、僕に妹を下さい
Act.193 サイド皇紀(こうき)
「は・ははははは」
激しい笑いが込み上げてくる
「何、笑ってんだよ」
「悪い。お前から、神様なんて言葉聞いたから、つい・・な」
神には、縁遠い奴だと思っていたから
「皇紀は、神様を信じないの?」
「神とは、自分の中で作り出す偶想であって、いるわけがないだろ」
Yシャツの袖を元に戻し、ブレザーを羽織る
「お前、高校受験とか神社で神様にお願いしなかった?」
「お生憎様、合格は実力でとったしな」
「実力がない人間は、神様にすがるしかないんだよ。お前だってあるだろ。藁にもすがるような気持ち」
晶の事をいいたいんだろう
オレだって、最初から神を信じていないわけじゃないさ
晶を、妹を好きになってから、何度、神に尋ねたか
どうして、好きになった相手が妹なのですか?
どうして、オレたちは血が繋がっているのですか?
どうして、こんな気持ちが存在するのですか?
どうして、どうして・・狂いそうになるくらい、神に尋ねて・・それでも答えは返ってこない
「本当の望みを叶えて貰えた奴らにだけ神は存在し、まだの奴は神がいないと気付いているのに、認めないだけ。オレは逸早く気付いてよかったと思っている。神様なんていない」
五十嵐に言い放つと、オレは病院を出た
大声をあげたせいか、頭がふらつく
心配してくれた五十嵐に、悪い事を言ったと後悔するが、身体のだるさが頭を支配する
足元がふらつき、塀に手をついて休んでいると、後ろから五十嵐が走ってきた
「皇紀、忘れ物」
そう言って、手渡されたのは、晶との色違いの腕時計だった
「大事な物なんだろ」
点滴をうつ時に、外して枕元に置き忘れたんだ
「サンキュ」
時計を受け取り、急いで腕にはめる
「神様にすがろうとしないオレが、こんな小さな腕時計にすがっているなんて、おかしいよな」
笑いながら、体勢を整える
「だったら、神様は信じなくて良いから、俺の言う事は信じろよ」
真剣な表情の五十嵐
「生徒会室で出る、食べ物は必ず食べる事」
「は?」
食えないから、点滴をしているんだが・・
「ひと口でいいから、騙されたと思って食べてみろ。返事は?」
「あぁ」
五十嵐の迫力に圧され、いつになく返事をした
激しい笑いが込み上げてくる
「何、笑ってんだよ」
「悪い。お前から、神様なんて言葉聞いたから、つい・・な」
神には、縁遠い奴だと思っていたから
「皇紀は、神様を信じないの?」
「神とは、自分の中で作り出す偶想であって、いるわけがないだろ」
Yシャツの袖を元に戻し、ブレザーを羽織る
「お前、高校受験とか神社で神様にお願いしなかった?」
「お生憎様、合格は実力でとったしな」
「実力がない人間は、神様にすがるしかないんだよ。お前だってあるだろ。藁にもすがるような気持ち」
晶の事をいいたいんだろう
オレだって、最初から神を信じていないわけじゃないさ
晶を、妹を好きになってから、何度、神に尋ねたか
どうして、好きになった相手が妹なのですか?
どうして、オレたちは血が繋がっているのですか?
どうして、こんな気持ちが存在するのですか?
どうして、どうして・・狂いそうになるくらい、神に尋ねて・・それでも答えは返ってこない
「本当の望みを叶えて貰えた奴らにだけ神は存在し、まだの奴は神がいないと気付いているのに、認めないだけ。オレは逸早く気付いてよかったと思っている。神様なんていない」
五十嵐に言い放つと、オレは病院を出た
大声をあげたせいか、頭がふらつく
心配してくれた五十嵐に、悪い事を言ったと後悔するが、身体のだるさが頭を支配する
足元がふらつき、塀に手をついて休んでいると、後ろから五十嵐が走ってきた
「皇紀、忘れ物」
そう言って、手渡されたのは、晶との色違いの腕時計だった
「大事な物なんだろ」
点滴をうつ時に、外して枕元に置き忘れたんだ
「サンキュ」
時計を受け取り、急いで腕にはめる
「神様にすがろうとしないオレが、こんな小さな腕時計にすがっているなんて、おかしいよな」
笑いながら、体勢を整える
「だったら、神様は信じなくて良いから、俺の言う事は信じろよ」
真剣な表情の五十嵐
「生徒会室で出る、食べ物は必ず食べる事」
「は?」
食えないから、点滴をしているんだが・・
「ひと口でいいから、騙されたと思って食べてみろ。返事は?」
「あぁ」
五十嵐の迫力に圧され、いつになく返事をした