神様、僕に妹を下さい
Act.206 サイド晶(あきら)
「ちゃんと、大人しくこれでも舐めて待っとるんやで」
頭を撫でられ、手渡されたのは『すもも』味の飴だった
子供扱いされてる
お皿に千切りキャベツと唐揚げをのせながら、ため息をついた
もっと、早く会長さんにホントの事を言っておけばよかった。いつまでも隠し通せるウソなんてない
調理室も大体片付け終わり、双葉さんが来るのを待つ
「遅い・・?」
いつもなら、とっくに料理を取りに来る時間なのに
長方形のトレーに料理を乗せると、生徒会室に向かって歩き出した
途中で、双葉さんに会えるといいんだけど・・
なるべくゆっくり、歩幅を小さくして歩いたけれど、生徒会室への道のりはあっという間
「着いちゃったよ」
大きな両開きのドアの向こうには、皇兄がいるはず
「やっぱり、私には無理」
このドアを開けて、目の前に皇兄がいたら・・なんて考えると、とてもじゃないけど開けられない
カチャリ
「!」
ゆっくりと生徒会室のドアが開いた
「もも~!丁度良かったわ」
出てきたのは、双葉さん
「遅かったから、持って来ました」
生徒会室から早く遠ざかりたい私は、急いで料理を手渡そうとした
「もも、悪いけど頼まれてくれない?」
「何をです?」
「私、生物のレポート昨日が締切日だったんだけど出してなくてさぁ。今から、図書室へ行かないとダメなの。その間ここで、私のかわりに皇紀先輩の手伝いをしてほしいんだけど」
「えっえー!!ダメ、出来ない。それだけは無理です」
ブンブンブンと首がはち切れんばかりに首を振る
「ほんの、1時間だけの話よ。大丈夫、今日はコピーを頼まれるくらいだから。皇紀先輩も会長室にこもりっきりで出てこないから」
「でも・・」
「これ、今日の分のおにぎりね。これだけ私から渡しておくから、後お願いね」
そう言って、双葉さんは段取りをつけると、早々と部屋を出て行った
広い生徒会室には、ぽつんと私ひとり
「参ったなぁ」
ポリポリと頭をかいて、辺りを見回す
事実上、この部屋とドアを一枚隔てれば、皇兄と私の2人きり
「冷蔵庫の掃除でも、しよっかな」
仮に、皇兄が突然ドアを開けたとしても、冷蔵庫の掃除をしていれば死角になって、私がいる事に気付かない
頭を撫でられ、手渡されたのは『すもも』味の飴だった
子供扱いされてる
お皿に千切りキャベツと唐揚げをのせながら、ため息をついた
もっと、早く会長さんにホントの事を言っておけばよかった。いつまでも隠し通せるウソなんてない
調理室も大体片付け終わり、双葉さんが来るのを待つ
「遅い・・?」
いつもなら、とっくに料理を取りに来る時間なのに
長方形のトレーに料理を乗せると、生徒会室に向かって歩き出した
途中で、双葉さんに会えるといいんだけど・・
なるべくゆっくり、歩幅を小さくして歩いたけれど、生徒会室への道のりはあっという間
「着いちゃったよ」
大きな両開きのドアの向こうには、皇兄がいるはず
「やっぱり、私には無理」
このドアを開けて、目の前に皇兄がいたら・・なんて考えると、とてもじゃないけど開けられない
カチャリ
「!」
ゆっくりと生徒会室のドアが開いた
「もも~!丁度良かったわ」
出てきたのは、双葉さん
「遅かったから、持って来ました」
生徒会室から早く遠ざかりたい私は、急いで料理を手渡そうとした
「もも、悪いけど頼まれてくれない?」
「何をです?」
「私、生物のレポート昨日が締切日だったんだけど出してなくてさぁ。今から、図書室へ行かないとダメなの。その間ここで、私のかわりに皇紀先輩の手伝いをしてほしいんだけど」
「えっえー!!ダメ、出来ない。それだけは無理です」
ブンブンブンと首がはち切れんばかりに首を振る
「ほんの、1時間だけの話よ。大丈夫、今日はコピーを頼まれるくらいだから。皇紀先輩も会長室にこもりっきりで出てこないから」
「でも・・」
「これ、今日の分のおにぎりね。これだけ私から渡しておくから、後お願いね」
そう言って、双葉さんは段取りをつけると、早々と部屋を出て行った
広い生徒会室には、ぽつんと私ひとり
「参ったなぁ」
ポリポリと頭をかいて、辺りを見回す
事実上、この部屋とドアを一枚隔てれば、皇兄と私の2人きり
「冷蔵庫の掃除でも、しよっかな」
仮に、皇兄が突然ドアを開けたとしても、冷蔵庫の掃除をしていれば死角になって、私がいる事に気付かない