神様、僕に妹を下さい
Act.245 サイド皇紀(こうき)
何が『俺の言う事は信じろよ』だ。偉そうに言いやがって、五十嵐はこうなる事を分かって言ったんだ
晶の作ったものなら、オレが食べる事が出来ると・・
五十嵐の掌で踊らされていたのかと思うと、腹が立つ
「嘘、ついていた事は謝ります。でも、先輩の事好きだから、振向いてもらいたくて・・」
不機嫌な顔のオレに、おずおずと双葉は言った
オレを振向かせたい気持ちは分かるが、嘘はだめだ
「双葉、少なからずとも10日はお前と一緒にいた。予算の件を手伝ってもらい、予想以上に働いてくれたと思っている。お前は嘘をつかなくても、誠意を持って接しれば、自然と振向いてもらえるはずだ」
「先輩も、振向いてくれますか?」
「ただし、オレ以外」
急いで付け加え、双葉に返すと、双葉は「やっぱり・・」とため息をついた
「さて・・と」
息をついて、ベンチから立ち上がった
「最後に、正直に答えてくれたら今日は、お前の行きたいとこ付き合ってやる」
「ホント!答えます。何でも言って下さい」
双葉の目が輝き、両手を組んで胸にかざした
「オレ、あんたとキスしただろ?」
かすかに残る記憶。唇の感触と、口の中に残っていた飴
「あの時、予算の件が片付いて安心しきっていた。本当にすまない」
「なに、言っているんですか?キスなんて本当にしていないです!!」
双葉は顔がはち切れんばかりに、首を左右に振った
「だからもう、嘘はやめろと」
さっきあれだけ言ったのに、まだ分からないのか?
「嘘なんて、本当についてないです。どうすれば信じてくれるんですか?」
双葉の右目からポロッと涙が落ちた。後を追うように、左目からも涙が落ちる
嘘・・泣きか?
いや、違う。双葉の涙は本物だ
「悪かった」
右手を差し出し、双葉の涙を掬い取る
「疑って、悪かったな」
左手を双葉の頭に回し、引き寄せる
「お前の望むキスは出来ないが、これで我慢してくれ」
右手で双葉の髪を掻き揚げ、額にそっとキスを落とし、次に右頬にキスをした
双葉の首から顔にかけて、赤く染まっていくのがわかる
強がってても、子供だな
「先輩、もう1回して下さい」
「バーカ。調子に乗るんじゃない」
ピンッと額を人差し指で小突いた
晶の作ったものなら、オレが食べる事が出来ると・・
五十嵐の掌で踊らされていたのかと思うと、腹が立つ
「嘘、ついていた事は謝ります。でも、先輩の事好きだから、振向いてもらいたくて・・」
不機嫌な顔のオレに、おずおずと双葉は言った
オレを振向かせたい気持ちは分かるが、嘘はだめだ
「双葉、少なからずとも10日はお前と一緒にいた。予算の件を手伝ってもらい、予想以上に働いてくれたと思っている。お前は嘘をつかなくても、誠意を持って接しれば、自然と振向いてもらえるはずだ」
「先輩も、振向いてくれますか?」
「ただし、オレ以外」
急いで付け加え、双葉に返すと、双葉は「やっぱり・・」とため息をついた
「さて・・と」
息をついて、ベンチから立ち上がった
「最後に、正直に答えてくれたら今日は、お前の行きたいとこ付き合ってやる」
「ホント!答えます。何でも言って下さい」
双葉の目が輝き、両手を組んで胸にかざした
「オレ、あんたとキスしただろ?」
かすかに残る記憶。唇の感触と、口の中に残っていた飴
「あの時、予算の件が片付いて安心しきっていた。本当にすまない」
「なに、言っているんですか?キスなんて本当にしていないです!!」
双葉は顔がはち切れんばかりに、首を左右に振った
「だからもう、嘘はやめろと」
さっきあれだけ言ったのに、まだ分からないのか?
「嘘なんて、本当についてないです。どうすれば信じてくれるんですか?」
双葉の右目からポロッと涙が落ちた。後を追うように、左目からも涙が落ちる
嘘・・泣きか?
いや、違う。双葉の涙は本物だ
「悪かった」
右手を差し出し、双葉の涙を掬い取る
「疑って、悪かったな」
左手を双葉の頭に回し、引き寄せる
「お前の望むキスは出来ないが、これで我慢してくれ」
右手で双葉の髪を掻き揚げ、額にそっとキスを落とし、次に右頬にキスをした
双葉の首から顔にかけて、赤く染まっていくのがわかる
強がってても、子供だな
「先輩、もう1回して下さい」
「バーカ。調子に乗るんじゃない」
ピンッと額を人差し指で小突いた