神様、僕に妹を下さい
Act.258 サイド皇紀(こうき)
オレと晶の周りだけ、時間が止まったようだった
「なーんや。すごい妬ける」
「ほんと、ほんと」
会長がふてくされ、双葉が横で相槌をうっていた
「あぅ・・」
晶も首から顔にかけて赤く染まっている
「あぁ、悪い」
オレは急いで晶から離れた
会長が晶の弱点の耳に触れようとした時、苦しそうに手を伸ばした晶を助け出すのに夢中で、考えていなかった
オレが触れた方が、晶は蕁麻疹を出してしまう
「こーちゃん!」
ため息をつくオレに、会長が首に腕を回してきた
「今から、そんなんやったら、身がもたへんよ。早う妹離れせんと」
妹・・・
妹だと思えるなら、どんなに楽か
「何、言ってるんですか。生徒会長がこんな公衆の面前であんな事をして、誰が見ているか分からないんですよ。場所をわきまえて下さい」
ビシッと言い放ち、首に回された会長の腕を引き離す
晶がオレの首に回した腕の温もりが消えようとしている
「場所わきまえれやて。相変わらず固いし。家でもこーちゃんは、あぁなんか晶?」
会長が、不服そうに晶に尋ねていた
「えーと・・」
晶が返答に困ってる
「くだらない事、晶に聞かないで下さい。オレ、失礼しますよ」
肩をすくめ、会長に言う
晶、もう大丈夫だな?
オレがいなくても・・・なんて・・いない方がいいか
「なら、俺らは神社に参拝に行こか。ここの神社縁結びの神様らしいんや」
会長は晶の左手を握った
縁結びの神様ね
はっきり言うが、ご利益はないと思うぜ
神様なんかいないと五十嵐に宣言しておきながら、晶と祭りに来るたびに、この神社に・・神様にお願いした
『神様、僕に妹を下さい』
願いは、まだ、かなわない
晶と会長の縁結びを願うために、神殿になど行きたくない
行きたくない
「こ・・皇兄も一緒に行こ」
最も、誘われたくない晶から、神社へと誘ってきた
「ほ・・ほら、双葉さんと、行ったらどうかなーって」
言って、晶はオレと双葉を交互に見た
「皇紀先輩、私達も行きましょ。行きましょ」
双葉が、腕を絡ませてくる
「・・・わかったよ」
神様はまだ、妹を好きになったオレを許してくれないのだろうか
「なーんや。すごい妬ける」
「ほんと、ほんと」
会長がふてくされ、双葉が横で相槌をうっていた
「あぅ・・」
晶も首から顔にかけて赤く染まっている
「あぁ、悪い」
オレは急いで晶から離れた
会長が晶の弱点の耳に触れようとした時、苦しそうに手を伸ばした晶を助け出すのに夢中で、考えていなかった
オレが触れた方が、晶は蕁麻疹を出してしまう
「こーちゃん!」
ため息をつくオレに、会長が首に腕を回してきた
「今から、そんなんやったら、身がもたへんよ。早う妹離れせんと」
妹・・・
妹だと思えるなら、どんなに楽か
「何、言ってるんですか。生徒会長がこんな公衆の面前であんな事をして、誰が見ているか分からないんですよ。場所をわきまえて下さい」
ビシッと言い放ち、首に回された会長の腕を引き離す
晶がオレの首に回した腕の温もりが消えようとしている
「場所わきまえれやて。相変わらず固いし。家でもこーちゃんは、あぁなんか晶?」
会長が、不服そうに晶に尋ねていた
「えーと・・」
晶が返答に困ってる
「くだらない事、晶に聞かないで下さい。オレ、失礼しますよ」
肩をすくめ、会長に言う
晶、もう大丈夫だな?
オレがいなくても・・・なんて・・いない方がいいか
「なら、俺らは神社に参拝に行こか。ここの神社縁結びの神様らしいんや」
会長は晶の左手を握った
縁結びの神様ね
はっきり言うが、ご利益はないと思うぜ
神様なんかいないと五十嵐に宣言しておきながら、晶と祭りに来るたびに、この神社に・・神様にお願いした
『神様、僕に妹を下さい』
願いは、まだ、かなわない
晶と会長の縁結びを願うために、神殿になど行きたくない
行きたくない
「こ・・皇兄も一緒に行こ」
最も、誘われたくない晶から、神社へと誘ってきた
「ほ・・ほら、双葉さんと、行ったらどうかなーって」
言って、晶はオレと双葉を交互に見た
「皇紀先輩、私達も行きましょ。行きましょ」
双葉が、腕を絡ませてくる
「・・・わかったよ」
神様はまだ、妹を好きになったオレを許してくれないのだろうか