神様、僕に妹を下さい
Act.285 サイド皇紀(こうき)
「ねぇ、教えて。何を思い出したの?」
笑いのツボに入ったオレに、痺れをきらした晶は、口を尖らせた
「悪い、悪い」
オレは息を整え、晶に語り始めた
「お前、覚えてる?小学3年の時にやった学芸会の時の事」
「がく・・芸会・・?」
「題目が『眠りの森の美女』で、オーロラ姫役やっただろ」
妖精の毒針によって、100年もの眠りについたオーロラ姫が、100年後王子の口付けによって、目覚めるという話なのだが・・
「え・・えーと・・」
こいつ、覚えてないな
晶の頭に?マークが見えそうだ
「忘れてるならいい」
「あっと、思い出した!うん。やったよ。何とか姫・・それがどうかしたの?」
絶対・・思い出してないよな。まぁ、いいか
「100年の眠りについたオーロラ姫が、王子の口付けによって目覚める劇の山場シーンでお前・・」
王子役の子が眠っているオーロラ姫(晶)の額にキスをして姫は目覚め、王子と結ばれるはずだった
ところがだ。いくらキスをしても晶は一向に目覚めない。ご丁寧に、寝息まで立てて眠ってしまっていた
そして、痺れを切らした王子が晶の額を叩いて起こす羽目になったのだ
「あの時は、ホントに傑作だったよな。いくら眠る演技でも、本番でホントに眠るか?」
「う・・・・。だって、あの時は眠かったんだもの・・。セリフもなかったしさ・・・」
晶は、真っ赤になってうつむき、話の語尾がだんだん小さくなって行った
「皇兄って、どうしてそんな余計な事、いっつも覚えてるの・・もう」
オレは、お前の事なら楽しい事も、嫌な事もすべて覚えてるよ
そして、お前を抱いている今の至福の幸せは、一生忘れない
お前の髪の匂い、温もり、肌を伝わる脈打つ鼓動、絶対忘れない
もし、この先辛い事があったとしても、今日の事を思い出せばきっと乗り越えられる
「私も、昔の皇兄の事思い出した」
昔のオレ?
「皇兄も、ロミオとジュリエットのロミオ役やったよね」
あぁ、小学6年の時、風邪で学校を休んだ日に勝手に配役を決められた時か
オレ、話題になるような事したか?
「ふふふっ」
今度は晶が意味しげに笑う
「なんだよ。その笑いは」
「さっきのお返し」
今、晶とのとりとめのない会話もきっと良い思い出になる
笑いのツボに入ったオレに、痺れをきらした晶は、口を尖らせた
「悪い、悪い」
オレは息を整え、晶に語り始めた
「お前、覚えてる?小学3年の時にやった学芸会の時の事」
「がく・・芸会・・?」
「題目が『眠りの森の美女』で、オーロラ姫役やっただろ」
妖精の毒針によって、100年もの眠りについたオーロラ姫が、100年後王子の口付けによって、目覚めるという話なのだが・・
「え・・えーと・・」
こいつ、覚えてないな
晶の頭に?マークが見えそうだ
「忘れてるならいい」
「あっと、思い出した!うん。やったよ。何とか姫・・それがどうかしたの?」
絶対・・思い出してないよな。まぁ、いいか
「100年の眠りについたオーロラ姫が、王子の口付けによって目覚める劇の山場シーンでお前・・」
王子役の子が眠っているオーロラ姫(晶)の額にキスをして姫は目覚め、王子と結ばれるはずだった
ところがだ。いくらキスをしても晶は一向に目覚めない。ご丁寧に、寝息まで立てて眠ってしまっていた
そして、痺れを切らした王子が晶の額を叩いて起こす羽目になったのだ
「あの時は、ホントに傑作だったよな。いくら眠る演技でも、本番でホントに眠るか?」
「う・・・・。だって、あの時は眠かったんだもの・・。セリフもなかったしさ・・・」
晶は、真っ赤になってうつむき、話の語尾がだんだん小さくなって行った
「皇兄って、どうしてそんな余計な事、いっつも覚えてるの・・もう」
オレは、お前の事なら楽しい事も、嫌な事もすべて覚えてるよ
そして、お前を抱いている今の至福の幸せは、一生忘れない
お前の髪の匂い、温もり、肌を伝わる脈打つ鼓動、絶対忘れない
もし、この先辛い事があったとしても、今日の事を思い出せばきっと乗り越えられる
「私も、昔の皇兄の事思い出した」
昔のオレ?
「皇兄も、ロミオとジュリエットのロミオ役やったよね」
あぁ、小学6年の時、風邪で学校を休んだ日に勝手に配役を決められた時か
オレ、話題になるような事したか?
「ふふふっ」
今度は晶が意味しげに笑う
「なんだよ。その笑いは」
「さっきのお返し」
今、晶とのとりとめのない会話もきっと良い思い出になる