神様、僕に妹を下さい
Act.314 サイド皇紀(こうき)
昔から、探し物は得意だった
特に晶に関しては、誰よりも負けない自身がある
五十嵐の話によると、晶は白いワンピースを着て、玄関にはミュールが置いてあったというから、裸足で逃げ出したのだろう
そんなに遠くには行っていないはずだ
こんな時、認めたくはないが、兄妹として過ごした勘が頼りになる
あいつの・・行き先・・家か?
そんな、すぐに見付かる所に、隠れるはずがない
晶の好きな場所
晶の・・隠れる場所・・
「あそこかもしれない」
オレは思いついて、その場所に向かって走り出した
幼い頃、晶がよく寄り道した場所
あいつが、辛い時、悲しい時に逃げ出す場所
そこしか、考えられない。ただ、どこの公園なのか・・だ
近所には、公園が4つある。どれも晶が立ち寄っている場所
片っ端から、あたるしかない
まずは、最初の公園
ここは、晶の好きなジャングルジムがある
あいつは、とかく高いところに登るのが好きで、ジャングルジムの天辺に座って夕日を見ていた。スカートの下が丸見えだという事も気にせず・・
「晶!あきら!」
見渡す限り、晶の姿はない
ここは、木の陰に隠れるような場所はないから、いないな
次だ。次の公園に向かって走り出す
2つ目の公園は、晶の好きなブランコがある
ここのブランコは鉄の鎖で吊るされているのではなく、太い縄で吊るしてあるのが特徴
晶は、このブランコを漕いで、ミシ・ミシという縄の軋む音が好きだった
ブランコには子供が乗っていた
「晶!何処だ!?返事をしてくれ」
「僕、『あきら』だよ」
小さな男の子が、オレの前にやって来た
「君も『あきら』って言うのか。でも、お兄ちゃんが探しているのは、別の子なんだ。ごめんな」
男の子の頭を撫でて、そっと笑う
「僕の友達に、『あきら』っていう子、まだいるよ。呼んでこようか?」
「ありがとう。でも、きっとその中にはいないよ。お兄ちゃんの探しているのは、女の子だから」
「女の子なのに、『あきら』なの?」
「女の子だから、『あきら』なんだ。カワイイ名前だろ」
「うーん?」
男の子は頭をひねって走っていった
名前・・
晶が名前で、いじめられて、泣いていた公園・・そこかもしれない
特に晶に関しては、誰よりも負けない自身がある
五十嵐の話によると、晶は白いワンピースを着て、玄関にはミュールが置いてあったというから、裸足で逃げ出したのだろう
そんなに遠くには行っていないはずだ
こんな時、認めたくはないが、兄妹として過ごした勘が頼りになる
あいつの・・行き先・・家か?
そんな、すぐに見付かる所に、隠れるはずがない
晶の好きな場所
晶の・・隠れる場所・・
「あそこかもしれない」
オレは思いついて、その場所に向かって走り出した
幼い頃、晶がよく寄り道した場所
あいつが、辛い時、悲しい時に逃げ出す場所
そこしか、考えられない。ただ、どこの公園なのか・・だ
近所には、公園が4つある。どれも晶が立ち寄っている場所
片っ端から、あたるしかない
まずは、最初の公園
ここは、晶の好きなジャングルジムがある
あいつは、とかく高いところに登るのが好きで、ジャングルジムの天辺に座って夕日を見ていた。スカートの下が丸見えだという事も気にせず・・
「晶!あきら!」
見渡す限り、晶の姿はない
ここは、木の陰に隠れるような場所はないから、いないな
次だ。次の公園に向かって走り出す
2つ目の公園は、晶の好きなブランコがある
ここのブランコは鉄の鎖で吊るされているのではなく、太い縄で吊るしてあるのが特徴
晶は、このブランコを漕いで、ミシ・ミシという縄の軋む音が好きだった
ブランコには子供が乗っていた
「晶!何処だ!?返事をしてくれ」
「僕、『あきら』だよ」
小さな男の子が、オレの前にやって来た
「君も『あきら』って言うのか。でも、お兄ちゃんが探しているのは、別の子なんだ。ごめんな」
男の子の頭を撫でて、そっと笑う
「僕の友達に、『あきら』っていう子、まだいるよ。呼んでこようか?」
「ありがとう。でも、きっとその中にはいないよ。お兄ちゃんの探しているのは、女の子だから」
「女の子なのに、『あきら』なの?」
「女の子だから、『あきら』なんだ。カワイイ名前だろ」
「うーん?」
男の子は頭をひねって走っていった
名前・・
晶が名前で、いじめられて、泣いていた公園・・そこかもしれない