神様、僕に妹を下さい
Act.066 サイド晶(あきら)
皇兄の優しさに気がついた時、片目から涙が流れ落ちた
「やだ、どこか痛いの?」
先輩の問いに私は大きく首を振った
「いえ・・ちが・・私、いつも後から気付くんです。どうしよう私、皇兄の気持ち知らないで、酷いこと言って、どうしよう先輩」
先輩は立ち上がり、私に駆け寄ると肩をポンポンと叩いた
「少し、お茶を飲んで落ち着きましょう」
緑茶を勧められ、一口飲んで「苦いです」と呟いた
「苦かった?でも落ち着いたでしょ。じゃぁまず、自分が出来ることから考えましょう。まずは何が出来る?」
「謝る。皇兄にごめんなさいって言う」
「そうね。酷い事を言ったのなら、謝らないとね・・?」
言いながら、先輩は首をかしげた
「間違ってたらごめんね。さっきから言ってる『皇兄』っていうのは、桜庭君の事?」
「はい」
「あなた、桜庭君の妹なの!?」
「そうですけど」
この様な反応をされるのは、慣れっこになっている
普段の皇兄からは、妹がいるとは思えないらしい
先輩もその一人
「驚いた、桜庭君に妹がいたなんて。あなたが妹に見えないって訳じゃないのよ」
「いいですよ。慣れてますから」
冷静沈着・頭脳明晰な皇兄と天然で鈍い私だと、兄妹だというギャップが大きすぎるよね。自分で言ってて軽く落ち込むけど
「あの?」
今だ驚きを隠しきれない先輩に声をかけた
「ごめんね。そうか、だから桜庭君元気がなかったのね」
「皇兄、元気なかったですか?」
朝も顔を合わせてないし、皇兄の様子がわからない
「あなたのせいじゃないわ。今朝からあのウワサで、あちこちで呼び出されているみたい。あ、いや、私が言いたいのはこんな事じゃなくて、大丈夫よ桜庭君なら許してくれるから、謝ってみなさい。あと、食欲がなさそうだったから、好きなご飯とか作ってあげたら?」
皇兄の好きな食べ物?
「何か思い当たらない?」
そうだ!
「サバの味噌煮と揚げ出し豆腐」
元気良く叫ぶと先輩はクスクスと笑い出した
何かおかしいこと言ったかな?
「笑ってごめん。あなたといると、桜庭君の違う面が見れて楽しくって。でも、うまく行くといいね。がんばって」
「はい」
今日は早く帰って、サバと豆腐を買いに行こう
上手く出来るかな・・・?
うううん。上手く作るの!!
そして皇兄にちゃんと謝りたい・・
「やだ、どこか痛いの?」
先輩の問いに私は大きく首を振った
「いえ・・ちが・・私、いつも後から気付くんです。どうしよう私、皇兄の気持ち知らないで、酷いこと言って、どうしよう先輩」
先輩は立ち上がり、私に駆け寄ると肩をポンポンと叩いた
「少し、お茶を飲んで落ち着きましょう」
緑茶を勧められ、一口飲んで「苦いです」と呟いた
「苦かった?でも落ち着いたでしょ。じゃぁまず、自分が出来ることから考えましょう。まずは何が出来る?」
「謝る。皇兄にごめんなさいって言う」
「そうね。酷い事を言ったのなら、謝らないとね・・?」
言いながら、先輩は首をかしげた
「間違ってたらごめんね。さっきから言ってる『皇兄』っていうのは、桜庭君の事?」
「はい」
「あなた、桜庭君の妹なの!?」
「そうですけど」
この様な反応をされるのは、慣れっこになっている
普段の皇兄からは、妹がいるとは思えないらしい
先輩もその一人
「驚いた、桜庭君に妹がいたなんて。あなたが妹に見えないって訳じゃないのよ」
「いいですよ。慣れてますから」
冷静沈着・頭脳明晰な皇兄と天然で鈍い私だと、兄妹だというギャップが大きすぎるよね。自分で言ってて軽く落ち込むけど
「あの?」
今だ驚きを隠しきれない先輩に声をかけた
「ごめんね。そうか、だから桜庭君元気がなかったのね」
「皇兄、元気なかったですか?」
朝も顔を合わせてないし、皇兄の様子がわからない
「あなたのせいじゃないわ。今朝からあのウワサで、あちこちで呼び出されているみたい。あ、いや、私が言いたいのはこんな事じゃなくて、大丈夫よ桜庭君なら許してくれるから、謝ってみなさい。あと、食欲がなさそうだったから、好きなご飯とか作ってあげたら?」
皇兄の好きな食べ物?
「何か思い当たらない?」
そうだ!
「サバの味噌煮と揚げ出し豆腐」
元気良く叫ぶと先輩はクスクスと笑い出した
何かおかしいこと言ったかな?
「笑ってごめん。あなたといると、桜庭君の違う面が見れて楽しくって。でも、うまく行くといいね。がんばって」
「はい」
今日は早く帰って、サバと豆腐を買いに行こう
上手く出来るかな・・・?
うううん。上手く作るの!!
そして皇兄にちゃんと謝りたい・・