神様、僕に妹を下さい
Act.007 サイド晶(あきら)
「ふげーふぎー お腹がすいたー。もう食べようよ」
時間は19時15分を過ぎている
炊き込みご飯の匂いが、私にそう言わせていた
「あらら。困った子ね。もう少し待てない?」
・・とお母さん
「待てないし、困った子は皇兄のほうでしょ」
桜庭家の夕飯時間はだいたい19時頃だと暗黙の了解と決まっている
皇兄は午前中に出掛けたまま、まだ帰ってきていなかった
「連絡くらいしてくればいいのにっ」
一口チョコをつまみ、口にいれる
早く夕飯を済ませて、午前中に焼いたチーズケーキをデザートに食べたいのに
焼き上げてから半日以上冷やしておくのが美味しい秘訣と本に書いてあったから、そろそろ美味しくなっているはず!
「仕方ないわね。先に頂きましょうか」
私があまりにもひもじい顔をしているのを、可愛そうだと感じたのかお母さんも同意した
「実はね、お母さんもお腹空いてたの」
・・とにっこり
「でしょ。でしょ。食べちゃお」
そうと決まったら、途端元気が出てきた
テキパキとお皿を並べる
並べると言っても皇兄がいないと、お母さんと私の二人分さえ準備すれば言いわけで、簡単に用意できた
「お父さん、今頃何食べてるのかなぁ?」
「譲(ゆずる)さんの事だから、色んな食材で変わった物を作ってると思うわ」
譲さんとはお父さんの事
お父さん料理上手だったからなぁ
やさしいお父さんの顔を思い出す
お父さんは3年前から北海道に単身赴任中だった
「ねぇ、今度はいつ帰ってくるの?」
「さぁ、忙しいみたいだから。でも、晶ちゃんには会いたがっていたわよ」
私だって会いたい・・
でも、一番会いたいのってお母さんだよね
娘の私から見ても、お父さんとお母さんの仲の良さはうらやましい限り
「お母さんは寂しくないの?」
私の質問にお母さんはキョトンとし、にっこり笑った
「寂しいのは譲さんの方、お母さんには皇ちゃんも晶ちゃんもいるし、いくらおいしい料理でも一人で食べるのって味気ないでしょ」
あ・・・・・
私は箸を止めた
私とお母さんが先に食べちゃったら、皇兄は一人で食事する事になる
向かいに座るはずの皇兄の席をみる
夕飯時間に帰ってこない皇兄が悪いんだけど・・そうなんだけど・・
時間は19時15分を過ぎている
炊き込みご飯の匂いが、私にそう言わせていた
「あらら。困った子ね。もう少し待てない?」
・・とお母さん
「待てないし、困った子は皇兄のほうでしょ」
桜庭家の夕飯時間はだいたい19時頃だと暗黙の了解と決まっている
皇兄は午前中に出掛けたまま、まだ帰ってきていなかった
「連絡くらいしてくればいいのにっ」
一口チョコをつまみ、口にいれる
早く夕飯を済ませて、午前中に焼いたチーズケーキをデザートに食べたいのに
焼き上げてから半日以上冷やしておくのが美味しい秘訣と本に書いてあったから、そろそろ美味しくなっているはず!
「仕方ないわね。先に頂きましょうか」
私があまりにもひもじい顔をしているのを、可愛そうだと感じたのかお母さんも同意した
「実はね、お母さんもお腹空いてたの」
・・とにっこり
「でしょ。でしょ。食べちゃお」
そうと決まったら、途端元気が出てきた
テキパキとお皿を並べる
並べると言っても皇兄がいないと、お母さんと私の二人分さえ準備すれば言いわけで、簡単に用意できた
「お父さん、今頃何食べてるのかなぁ?」
「譲(ゆずる)さんの事だから、色んな食材で変わった物を作ってると思うわ」
譲さんとはお父さんの事
お父さん料理上手だったからなぁ
やさしいお父さんの顔を思い出す
お父さんは3年前から北海道に単身赴任中だった
「ねぇ、今度はいつ帰ってくるの?」
「さぁ、忙しいみたいだから。でも、晶ちゃんには会いたがっていたわよ」
私だって会いたい・・
でも、一番会いたいのってお母さんだよね
娘の私から見ても、お父さんとお母さんの仲の良さはうらやましい限り
「お母さんは寂しくないの?」
私の質問にお母さんはキョトンとし、にっこり笑った
「寂しいのは譲さんの方、お母さんには皇ちゃんも晶ちゃんもいるし、いくらおいしい料理でも一人で食べるのって味気ないでしょ」
あ・・・・・
私は箸を止めた
私とお母さんが先に食べちゃったら、皇兄は一人で食事する事になる
向かいに座るはずの皇兄の席をみる
夕飯時間に帰ってこない皇兄が悪いんだけど・・そうなんだけど・・