神様、僕に妹を下さい
Act.081 サイド晶(あきら)
「よっ」
ポンッと背中を叩かれ、私は伏せていた顔を上げた
「桜場・・」
「元気ないじゃん。さては失敗しただろ?」
「う・・」
「なんだ、図星かよ」
あれって、失敗した事になるんだよね
『もう、大丈夫だな』
ポンポンと優しく頭を撫でられて、私はうっすら目を覚ますと、皇兄のベットの上だった
上半身を起こし、部屋を見渡したけれどそこには誰もいなかった
頭をポンポンってされた気がしたんだけど・・・?
頭に手をやり、そこでゴツゴツした感触に初めて気付いた
「手・・」
両手を見ると絆創膏と軟膏を塗ったガーゼに包帯が巻かれていた
「皇兄!」
いそいでベットから下りると、部屋を出て階段を駆け下りた
「皇兄!お母さん、皇兄は!?洗面所?」
リビングを覗き、洗面所も覗き、トイレもノックするが皇兄の姿はなかった
「皇ちゃんなら、もう学校に行ってしまったわよ」
「え・・」
リビングのソファに毛布が折り畳んであった
「お母さん、皇兄は昨夜ここで眠ったんだね」
「お母さんが来た時はとっくに起きていたけれど、どうしてソファなんかで眠ったのかしら?きっと、転寝でもしたのね」
違う
私のせいだ。私が皇兄のベットを占領したから、ソファで眠るはめになってしまったの
「まぁ、その手どうしたの?」
「これは・・」
お母さんは私の手を見て驚いている
この反応だと、手当てしてくれたのは皇兄に間違いない
恐らく、私が目を覚ます寸前まで側にいてくれたんだ
頭を撫でられた感触が残っているもの
流し台には、揚げ出し豆腐を盛った皿と、サバの味噌煮の鍋が洗ってあった
「お母さん、サバと・・その」
揚げ出し・・皇兄、食べてくれたのかな・・?何か怖くて聞けない
もしも、生ゴミに出されていたらショックだよ
チラッと生ゴミ処理機を覗いてみたけど、捨ててなかったので、ホッと息をついた
「皇ちゃん全部食べて行ったけど、あれは作りすぎよ晶ちゃん」
「・・・」
「あと、皇ちゃんからの伝言。確か・・『もう、余計な事しなくていいから、自分の事だけ考えろ』だったかな。だからね、晶ちゃん」
余計な事・・かぁ
結局、皇兄に迷惑をかけた事になるもの。言われるの無理ないよね
ポンッと背中を叩かれ、私は伏せていた顔を上げた
「桜場・・」
「元気ないじゃん。さては失敗しただろ?」
「う・・」
「なんだ、図星かよ」
あれって、失敗した事になるんだよね
『もう、大丈夫だな』
ポンポンと優しく頭を撫でられて、私はうっすら目を覚ますと、皇兄のベットの上だった
上半身を起こし、部屋を見渡したけれどそこには誰もいなかった
頭をポンポンってされた気がしたんだけど・・・?
頭に手をやり、そこでゴツゴツした感触に初めて気付いた
「手・・」
両手を見ると絆創膏と軟膏を塗ったガーゼに包帯が巻かれていた
「皇兄!」
いそいでベットから下りると、部屋を出て階段を駆け下りた
「皇兄!お母さん、皇兄は!?洗面所?」
リビングを覗き、洗面所も覗き、トイレもノックするが皇兄の姿はなかった
「皇ちゃんなら、もう学校に行ってしまったわよ」
「え・・」
リビングのソファに毛布が折り畳んであった
「お母さん、皇兄は昨夜ここで眠ったんだね」
「お母さんが来た時はとっくに起きていたけれど、どうしてソファなんかで眠ったのかしら?きっと、転寝でもしたのね」
違う
私のせいだ。私が皇兄のベットを占領したから、ソファで眠るはめになってしまったの
「まぁ、その手どうしたの?」
「これは・・」
お母さんは私の手を見て驚いている
この反応だと、手当てしてくれたのは皇兄に間違いない
恐らく、私が目を覚ます寸前まで側にいてくれたんだ
頭を撫でられた感触が残っているもの
流し台には、揚げ出し豆腐を盛った皿と、サバの味噌煮の鍋が洗ってあった
「お母さん、サバと・・その」
揚げ出し・・皇兄、食べてくれたのかな・・?何か怖くて聞けない
もしも、生ゴミに出されていたらショックだよ
チラッと生ゴミ処理機を覗いてみたけど、捨ててなかったので、ホッと息をついた
「皇ちゃん全部食べて行ったけど、あれは作りすぎよ晶ちゃん」
「・・・」
「あと、皇ちゃんからの伝言。確か・・『もう、余計な事しなくていいから、自分の事だけ考えろ』だったかな。だからね、晶ちゃん」
余計な事・・かぁ
結局、皇兄に迷惑をかけた事になるもの。言われるの無理ないよね