神様、僕に妹を下さい
Act.084 サイド晶(あきら)
「痛っ。ちょっと桜場もう少し優しくしてよ」
放課後、即効でサッカーに行こうとした桜場を引き止めた
「優しくって言ったって、俺こういうの苦手なんだよ。生々しいだろ。うわっ」
桜場は私の両手の傷を見て声をあげた
大袈裟な・・・
傷は薄い膜がはって半分は塞がってるじゃない
「男でしょ。生の魚がさばけるくせに」
「魚と人間は違うだろ。しかしサバの味噌煮を作るだけで、ここまでなるかよ・・」
呆れ口調で桜場は傷口にキズバンを貼っていってくれる
まぁ、包丁で切ったのと、生姜の皮むきの際自分の手の皮もむいたかなーなんて言ったらバカにされるので言わないけど
「皇先輩も大変だよなぁ。寝床を占領され、傷の手当をして、大量に料理を食べさせられ・・学校では彼女説の噂に、生徒会の部費問題・・と」
「うっ、あえて言わないでよ・・。前半3つは私の事じゃないよぅ」
「お前、何もしない方が皇先輩にはいいんじゃないの?しなくても危なっかしいからな。ほい、終わり」
「ありがと。やっぱり皇兄怒ってるよね。もし同じ立場だったら桜場も怒る?」
「俺か・・」
桜場には未由ちゃんという妹がいると最近知った
「呆れはするけど、怒らないな。皇先輩怒ったのか?」
「会話してないから、解らないの」
かれこれ2日間は言葉を交わしてないどころか、姿も見てない
「本当に一緒の家の住んでるのか?」
「・・・」
それを聞きたいのは私の方だよ・・
桜場と別れたあと、音楽室に向かった
実は、お母さんから狩野先輩宛の荷物を預かったのを渡さないと
音楽室に続く廊下にピアノの音が流れてきていた
「失礼します」
音楽室の扉を開けると、ピタッと音が止んだ
「いらっしゃい。晶ちゃん」
「こんにちは、先輩。今日はお母さんから荷物をあずかりました」
リュックから白い封筒を取り出し、先輩に渡す
「手・・どうしたの?」
先輩は自分のてに私の掌を乗せた
「痛そう。大丈夫?元気もなさそうだし」
「見た目より平気なんですよ。でもちょっとへこみ気味なので、元気の出る曲お願いできますか?」
「OK」
そして、『TOMORROW』が流れ始めた
放課後、即効でサッカーに行こうとした桜場を引き止めた
「優しくって言ったって、俺こういうの苦手なんだよ。生々しいだろ。うわっ」
桜場は私の両手の傷を見て声をあげた
大袈裟な・・・
傷は薄い膜がはって半分は塞がってるじゃない
「男でしょ。生の魚がさばけるくせに」
「魚と人間は違うだろ。しかしサバの味噌煮を作るだけで、ここまでなるかよ・・」
呆れ口調で桜場は傷口にキズバンを貼っていってくれる
まぁ、包丁で切ったのと、生姜の皮むきの際自分の手の皮もむいたかなーなんて言ったらバカにされるので言わないけど
「皇先輩も大変だよなぁ。寝床を占領され、傷の手当をして、大量に料理を食べさせられ・・学校では彼女説の噂に、生徒会の部費問題・・と」
「うっ、あえて言わないでよ・・。前半3つは私の事じゃないよぅ」
「お前、何もしない方が皇先輩にはいいんじゃないの?しなくても危なっかしいからな。ほい、終わり」
「ありがと。やっぱり皇兄怒ってるよね。もし同じ立場だったら桜場も怒る?」
「俺か・・」
桜場には未由ちゃんという妹がいると最近知った
「呆れはするけど、怒らないな。皇先輩怒ったのか?」
「会話してないから、解らないの」
かれこれ2日間は言葉を交わしてないどころか、姿も見てない
「本当に一緒の家の住んでるのか?」
「・・・」
それを聞きたいのは私の方だよ・・
桜場と別れたあと、音楽室に向かった
実は、お母さんから狩野先輩宛の荷物を預かったのを渡さないと
音楽室に続く廊下にピアノの音が流れてきていた
「失礼します」
音楽室の扉を開けると、ピタッと音が止んだ
「いらっしゃい。晶ちゃん」
「こんにちは、先輩。今日はお母さんから荷物をあずかりました」
リュックから白い封筒を取り出し、先輩に渡す
「手・・どうしたの?」
先輩は自分のてに私の掌を乗せた
「痛そう。大丈夫?元気もなさそうだし」
「見た目より平気なんですよ。でもちょっとへこみ気味なので、元気の出る曲お願いできますか?」
「OK」
そして、『TOMORROW』が流れ始めた