神様、僕に妹を下さい
Act.092 サイド皇紀(こうき)
打撲の痣の他に、引っ掻かれた傷もあちこちあるな
沢村双葉の手当てをしながら、晶が思い浮かぶ
あいつもこんな傷ばかり作って、治ったかと思ったらまた、新しい傷を作ってくる
あいつの場合、ケンカとかの相手がいるのではなく、自分のドジで怪我をするのが大半なんだが・・
「フフッ」
思わず笑いが込み上げて、つい声が出てしまう
「うそ!皇紀スマイル」
「なんだそれ?」
「皇紀先輩って普段めったに笑わないでしょ。私達の間で『氷の皇帝』て呼んでるんですけど、えーっと」
彼女は制服のポケットを探って何かを探している
「何で、こんな時に見つからないのよ。あっあった。スマホにカメラと」
カシャ
レンズをオレに向け、ボタンを押す前に携帯のレンズに手をかざし、写真を逃れた
携帯を取り上げる
「あ~。何するんですか」
「それは、こっちのセリフだ。ふざけるな」
「だって、貴重なんですよ。皇紀先輩の笑顔」
何が貴重だ。はー、しかも携帯の待ちうけ画面がオレの画像になってやがる
「なんだこれは?」
「その画像、人気ランキング3位のショットなんですよ」
そんな事を聞いてるんじゃない
勝手にこんな物を写しやがって、こいつに何言っても話にならん
ピッ・ピッ。携帯を操作して画像を削除していく
「やめて!私のコレクション!」
残り、3画像の所で沢村双葉に奪い取られた
「酷い。せっかく集めたのに・・」
「残りの画像も消せよ。わかったな」
「消したら、先輩のメルアド教えてくれますか?」
人の写真を勝手に写しておいて、この女は・・
「携帯は持ってない」
「うそ!今時携帯を持ってない人の方が貴重な存在ですよ」
悪かったな、持ってなくて
中学の時に五十嵐から無理やり持たされているが、自分の物ではなし、持っていないと言った方が話が続かなくてすむ
貴重な存在なら1人知っている。晶も持っていない
晶の場合は、操作音痴なのと、携帯電話なのに携帯しないから、最初から持たせていないんだけどな
「痣は冷やせば、明後日にはひくだろ」
コピーをしに行く途中なのにとんだ足止めを食った
「それじゃぁ私、氷を取ってくるので、コピーも行って来ます。だから、またここに来てもいいですよね」
「え・・あっ、おい」
オレの返事も待たずに沢村双葉は書類を手に走って行った
あぁ、やっぱり1人がいい・・
沢村双葉の手当てをしながら、晶が思い浮かぶ
あいつもこんな傷ばかり作って、治ったかと思ったらまた、新しい傷を作ってくる
あいつの場合、ケンカとかの相手がいるのではなく、自分のドジで怪我をするのが大半なんだが・・
「フフッ」
思わず笑いが込み上げて、つい声が出てしまう
「うそ!皇紀スマイル」
「なんだそれ?」
「皇紀先輩って普段めったに笑わないでしょ。私達の間で『氷の皇帝』て呼んでるんですけど、えーっと」
彼女は制服のポケットを探って何かを探している
「何で、こんな時に見つからないのよ。あっあった。スマホにカメラと」
カシャ
レンズをオレに向け、ボタンを押す前に携帯のレンズに手をかざし、写真を逃れた
携帯を取り上げる
「あ~。何するんですか」
「それは、こっちのセリフだ。ふざけるな」
「だって、貴重なんですよ。皇紀先輩の笑顔」
何が貴重だ。はー、しかも携帯の待ちうけ画面がオレの画像になってやがる
「なんだこれは?」
「その画像、人気ランキング3位のショットなんですよ」
そんな事を聞いてるんじゃない
勝手にこんな物を写しやがって、こいつに何言っても話にならん
ピッ・ピッ。携帯を操作して画像を削除していく
「やめて!私のコレクション!」
残り、3画像の所で沢村双葉に奪い取られた
「酷い。せっかく集めたのに・・」
「残りの画像も消せよ。わかったな」
「消したら、先輩のメルアド教えてくれますか?」
人の写真を勝手に写しておいて、この女は・・
「携帯は持ってない」
「うそ!今時携帯を持ってない人の方が貴重な存在ですよ」
悪かったな、持ってなくて
中学の時に五十嵐から無理やり持たされているが、自分の物ではなし、持っていないと言った方が話が続かなくてすむ
貴重な存在なら1人知っている。晶も持っていない
晶の場合は、操作音痴なのと、携帯電話なのに携帯しないから、最初から持たせていないんだけどな
「痣は冷やせば、明後日にはひくだろ」
コピーをしに行く途中なのにとんだ足止めを食った
「それじゃぁ私、氷を取ってくるので、コピーも行って来ます。だから、またここに来てもいいですよね」
「え・・あっ、おい」
オレの返事も待たずに沢村双葉は書類を手に走って行った
あぁ、やっぱり1人がいい・・