玄関まで見送ろうかと思ったけれど、そのちょっとの間にまた弱音を吐きたくなったら困るので、ここで別れることにした。



勇気づけてもらったので、きっとそんなことはないのだけど。



「私、いっぱいしゃべってノド乾いちゃったから自販機に寄って戻りますので、ここで」



と、精一杯の明るい笑顔で言った。



「うん、じゃあまた。リュウたちによろしく」



「はい、また」



心からの笑顔のつもりだった。



そして、手を振って別れた。





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