『リュウ以外、下がって下がって』



とニコさんの声。



するとほかの3人が、画面後方に後ずさりした。



「…そういう意味じゃないと思うんだけど」



『そういう意味じゃねーっつーの』



向こうとこちらで、ほぼ同時の突っ込み。



私はふふ、と笑った。



けれど後方の彼らをそのままに、ニコさんは、まいっか、と小さくぼやいて、



『はい、じゃあリュウ、どうぞ!』



と、リュウくんになにかを促した。



すると、さっきまであんなに笑っていた彼の顔が、突然緊張に変わった。





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