「ゴーヤなら、どこでもあるんじゃね」



「俺がうまいところを当ててみせるぜ」



「どこでもおいしそうですけど」



「ミオちゃん、うるせー」



「…えっ!なんで木下さんは良くて、私だけ『うるせー』なの!」



「うるせーもん!俺が決めるんだよ!」



「べつに決めちゃダメって言ってないじゃない!」



私たちがぎゃあぎゃあやっているのを、木下さんたちが笑って見ていた。



一方、いつの間にか縁側には、リュウくんとニコさんの背中が。



ふたりそろってニコニコしながら、ぼんやりしていた。



あまりに似合いすぎて、私は思わずプッと吹き出してしまった。



こんな穏やかな沖縄の午後には、彼らの姿が正解だ。



闘争心も消えうせ、私たちは老夫婦に外出を告げて国際通りへと歩いていった。





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