ヴァンパイアと姫君

見慣れない屋敷

ここどこ?
これが私の1番の感想。
だって知らないところに連れてこられて。
ここどこ?ってなるでしょ?
私、宵崎美月(16)は絶賛誘拐され中。
我が家まで後ちょっとってところで急に視界がまっくろになった。
まだ言ってなかったね。私、世界で企業を展開してる宵崎グループの社長令嬢なの。
今、私の目の前には私と同い年ぐらいのイケメンと昔イケメンでしたみたいなおじい様がいる。
2人とも真剣そうに話してるからここがどこなのか聞けてない。
お…?話、終わった?
よしっ!今だ!
「あの…?」
「なんじゃ?<姫>よ。」
姫…って何?
ここは平安時代かなんか?
って
ことはどーでも良くて。
「ここはどこですか?」
「あぁ…ここはヴァンパイア一族、水無月家の屋敷じゃ。わしは水無月京夜。水無月家の当主当主である。」
昔イケメンだったおじい様…京夜さんが自己紹介をしてくれたから私も返す。
「宵崎美月です。」
「…俺は水無月冬夜。」
にしても今、ヴァンパイアって言ってなかった!?
気のせい、だよね。
なにかの冗談に決まってる。
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