あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
何が欲しかったのかは僕にはわからないけどでも……幸希先輩のことを考えて選んでいるのはとても楽しかった。
「そっか」
チラッと幸希先輩方を見るとなぜかとても嬉しそうに…幸せそうに笑っていた。
「あれ?まだ入ってる……」
僕は全部で2つ買った。
猫のキーホルダー。
それから……。
「……写真立て?」
「あ、はい!なんかおしゃれで幸希先輩に似合いそうだなと……」
貝殻などで飾られている写真立て。
少しでも幸希先輩が幸せを思い出せるように。
そう思って一緒に買った。
願わくば小さくても…僕がいることを願いたいな。

その後も僕への誕生日プレゼントを一人一人から渡された。
プレゼント一つ一つに心が込められている。
そう思ったらとても嬉しくて涙を堪えるのに必死だった。
父さんからは新しい靴。
英知からはレストランの食事券。
琳斗からは僕用に仕立てた服。
…この前仕立てたのは今日着ている幸希先輩が依頼したもの。
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