あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
言い訳をペラペラと話す僕に幸希先輩はスっとネックレスを突き出した。
「え?」
……も、もしかして、気に入らないから返品ってことなのか?
「き、気に入らなかったんですね!違うものに…」
「つけて」
少し困惑動揺状態の僕の耳に届いたのは幸希先輩の少し甘えたような声だった。
「君が私につけてよ。折角なんだからさ」
…気に入らなかった訳じゃない?
僕はホッとして、幸希先輩からネックレスを受け取った。
幸希先輩はそのまま後ろを向いた。
髪の毛どかさなくていいのかな?
「先輩、髪…」
と言った瞬間、幸希先輩はそのまま真っ直ぐ見て「いいの、大丈夫」と言った。
僕はそのまま震える手でネックレスをつけた。
ネックレスは星がついていて、星の真ん中には小さいけどダイヤがついていた。
ブレスレットは星が3つ続いている。
べ、別に僕の名前に星があるからという訳じゃないけど……っ。
つけ終わると幸希先輩は鞄の中から手鏡を出して確認している。
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