あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした

1年の間は教室に行っていた。
行ったら、いつもいじめられていた。
長谷川夢、宮西光、安藤千夏は私のことを積極的に…殴って蹴って…暴言を吐く。
机にも悪口を書かれて、ロッカーや机の中にはゴミを入れられて、教科書やノートは破かれた。
そんな毎日が続いた。
なんだか…どうでもよくて反抗も抵抗も…何もしなくなった。
ただ……誰でもいいから私に居場所を与えてほしかったの。
学校でも家でも暴力に暴言。
そんなの…疲れちゃったよ。
私の目には…光なんてものは入らなかった。
早く…早く死にたい。
その思いだけが日に日に強くなっていった。
『幸希、このお店がね…』
婚約者との食事も…美味しいはずなのに美味しいとは思えなかった。
偽りの笑みを貼り付けて…私は生きていた。
そんなある日のことだった。
2年になってまたあの3人と同じクラスになり絶望のどん底にいた私をきっと君は知らないんだろうけど救ってくれたんだよ。
『大丈夫ですか？えっと…保健の先生いないな…』
その頃には私はもう保健室登校だった。
保健の先生は私のことを気遣ってくれているのがなんとなくわかった。