あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
だから居座っていた。
そんな昼休み前の授業時間中に保健室に来た2人の男の子がいた。
1人は具合が悪そうにしていて、もう1人はそんな男の子を支えている。
カーテンの隙間からのぞいていた。
椅子に座らせてどうしたらいいのかわからないでいるのだろう。
辺りをキョロキョロとしていた。
襟元を見た感じきっと1年だ。
なら……。
私はカーテンを開けてベッドから降りた。
そして男の子に声をかける。
『ねぇ、大丈夫?』
そう声をかけると驚いていた。
そしてすごく申し訳なさそうに謝ってきた。
『あ、すみません!起こしてしまって…』
どうやら寝てたのを起こしてしまったと思ってしまったみたいだ。
なんだな面白そうな子だな。
『もともと起きてたから大丈夫だよ。…ところでそっちの子体調悪いみたいだね』
私はチラッと椅子に座っている男の子を見た。
『見た感じ貧血かな。ベッドに寝かせてあげよう。ここに名前とクラス書けば大丈夫だから』
私は淡々と説明した。
男の子はなるほどと頷いていた。
『わかりました、ありがとうございます!』
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