あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
手紙を君に 幸希side
君と出会ったあの日からもう私の中で計画が決まったの。
私のやるべき事。
進む道が……決まったの。
『そうなんだ。じゃあさ…私と遊んでよ』
放課後、君と私が高校の近くのお店や駅周辺などのお店全店舗巡ること。
それが叶ったら死ぬということ。
……あそこの街のお店はとても数が多くて回るのが大変だった。
だけど全部……君と過ごすのは楽しかった。
食べるもの全部……美味しかった。
一人で食べることが多かったから……味なんてわからなくて、楽しく…美味しく食べれることに私は幸せを感じたの。
だからほんの少しだけ……揺らぎそうだった。
決心が鈍りそうで怖かった。
君といると私は……知らなかった私の一面を知るの。
君がいなきゃわからなかった。
こんなに素敵な景色……。
でも……それももう…終わりにする時が来た。
「ただいま戻りました」
私は冷たく冷えきった家に帰ると待ち受けていたのはお母様だった。
腕を胸の前で組んでいてあきらかに機嫌が悪そうだ。
あまり関わりたくないな……。