あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
テーブルの上に肩肘をつき、拳で自分の頬を支えていて、ニヤッと笑った。
可愛い……っ!!
「全部制覇しましょうね、幸希先輩!」
「うん!」
嬉しそうに笑ってくれる幸希先輩。
今、僕はとっても幸せだ。
そしてタイミングよく料理が運ばれてきた。
とてもいい香りがしてお腹が刺激される。
僕の目の前に置かれたのはまずはスープだ。
「さあ、食べよう!」
幸希先輩がそう言うと皆は手を合わせてから食べ始めた。
僕も食べようと思い、スプーンを取ろうとしたが視線がまたしても痛かった。
「……?」
「ん〜、美味しい!」
その仕草はまるで「美味しすぎて頬っぺたが落ちちゃう」みたいな感じだった。
僕は心の中で笑った。
幸希先輩が可愛すぎて。
僕は恐る恐るスプーンを取り、スープを飲む。
ほんわかと口に広がる味と温かさ…なんだけど。
「…………」
温かさは伝わってきた。
でも…3人の視線が痛すぎて味がよくわからない。
「次は前菜がくるからね」
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