あの雨の日、橋から飛び降りようとしたのを助けてくれたのは"君"でした
だから返そうと思ったのに彼女は走りながら僕に言った。
「今度会う時に返してよ!」
そう言った瞬間…街頭に照らされたフードの下から制服が少し見えた。
その制服を見て僕は目を見開く。
「え…?」
彼女の着ていた制服…見間違いでなければ僕と同じ高校だ。
今思えばスカートだって僕が通っている高校の制服だったと思う。
僕の高校の制服は男子が学ランで襟の辺りに紋章がある。
そしてその紋章の周りには各学年によって刺繍されているのが違うため見れば何年生なのかわかるのだ。
ちなみに僕は1年だ。
1年は紋章の周りに薄い緑色で葉っぱが何枚も散りばめられている刺繍だ。
2年は紋章の周りに青色で鳥が羽ばたいている刺繍だ。
3年は紋章の周りに黄色で星がところどころに刺繍されている。
彼女の制服からは紋章はうっすらと見えたけど刺繍までは見えなかった。
少し照らされて見えただけだから。
「…名前、聞くの忘れてた……」
顔を覚えていても名前が知らないなら探しようがないじゃないか。
「はぁ……」
──雨はまだ…降り続いていた。
「今度会う時に返してよ!」
そう言った瞬間…街頭に照らされたフードの下から制服が少し見えた。
その制服を見て僕は目を見開く。
「え…?」
彼女の着ていた制服…見間違いでなければ僕と同じ高校だ。
今思えばスカートだって僕が通っている高校の制服だったと思う。
僕の高校の制服は男子が学ランで襟の辺りに紋章がある。
そしてその紋章の周りには各学年によって刺繍されているのが違うため見れば何年生なのかわかるのだ。
ちなみに僕は1年だ。
1年は紋章の周りに薄い緑色で葉っぱが何枚も散りばめられている刺繍だ。
2年は紋章の周りに青色で鳥が羽ばたいている刺繍だ。
3年は紋章の周りに黄色で星がところどころに刺繍されている。
彼女の制服からは紋章はうっすらと見えたけど刺繍までは見えなかった。
少し照らされて見えただけだから。
「…名前、聞くの忘れてた……」
顔を覚えていても名前が知らないなら探しようがないじゃないか。
「はぁ……」
──雨はまだ…降り続いていた。