終末のワルキューレ 戻り
神とは
目隠しの皇帝が特殊なオーラを纏う人物と接触したのは2ヶ月前のことである。
秦の始皇帝は生前から神になりたくてうずうずしていた。
現代において神格化されるケースは非常に少ない。
「そなたは確か金日成だったか‥‥‥」
金日成。は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の政治家、軍人。朝鮮の革命家、独立運動家で、同国初代最高指導者(1948年9月9日 - 1994年7月8日)。称号は朝鮮民主主義人民共和国大元帥、朝鮮民主主義人民共和国英雄(3回受章しており「三重英雄」と称される)。北朝鮮の最高指導者に就任してから死去するまで権力を握り続け、死後は永久国家主席(英語版)に位置付けられた。
秦の始皇帝は未来永劫に秦帝国を存続させたかった。
胡亥は始皇帝の息子だが、死ぬまで趙高のマリオネットになってしまった。
「始皇帝といったか。その偉業の数々は我も知ってる」
金日成は始皇帝に語りかける。
「好、若林や李斯は良い働きをした。友よ、酒でもどうだ?」
始皇帝は金日成とともに酒を飲む。
「朕は神になれんかった。悔しいのだ。ラグナロクでも闘う神がいなくてな」
始皇帝の言葉に金日成が笑い出す。
「人間と神の違いは我にも分からん。そなたには神になる素質がある」
「不好、そなたは既に神格化されたではないか。朕はどうだ?神にすらなれてん」
神とはなんだ。人間も神になれる。
「神とやらがいたら春燕は死なずに済んだ。朕は神が憎い。だが‥‥‥そなたは違う」
始皇帝は金日成を見つめて言った。
「始皇帝、我はそなたの生き様も偉業も素晴らしいと思う。友よ」
「好、全くだ。もっと早くラグナロクで出会えてればな」