LOVE STRAWBERRY★SHORT
あたしは屋上にむかった。
彼がもしいるなら。
あの頃定番だった、あたし達の待ち合わせ場所だったから。
覚えてるなら…
この扉のむこうにいるはず。
薄暗い中にある屋上のドアに手をかけ回す。
ガチャガチャ…
「え?」
鍵がかかってる。
…そうか、冬期だから閉まってるんだ。
一瞬の期待もすぐに打ち砕かれ、あたしはドアの前でため息をついた。
そんなうまい展開なんかないか…。