全てを恨んで死んだ悪役令嬢は、巻き戻ったようなので今度は助けてくれた執事を幸せにするために生きることにします
「お嬢様、とても立派でした。……けれどミリウス殿下のために、ジャレッド殿下に目をつけられるリスクを冒してまで証言をする必要はなかったのでは?」
サイラスは納得のいっていなそうな顔で言う。
「なんだかあの光景、身に覚えがあって見ていられなかったのよね」
「お嬢様……」
サイラスの顔に悲しげな色が差す。ジャレッド王子にカミリアをいじめたと言いがかりをつけられて、婚約破棄されたときのことを言っているのだとわかったのだろう。
「やだ、そんな顔しないで。私もう全然気にしてないの」
「ですが、お嬢様」
「それより、今日はサイラスが来てくれて嬉しかったわ。途中で慌ただしくはなっちゃったけど。
また一緒にパーティーに出てちょうだいね。今度は王宮のじゃなくて、どこかもっといい人が主催するパーティーがいいわ。今度こそサイラスと踊りたいの」
笑顔で言ったら、サイラスも悲しげだった顔を緩める。
「私でよろしければ、いつでもお供します」
「本当? 約束よ」
私は嬉しくなって、サイラスの腕をつかむ。サイラスはちょっと動揺した顔をしながらも、そのままにしておいてくれた。
サイラスは納得のいっていなそうな顔で言う。
「なんだかあの光景、身に覚えがあって見ていられなかったのよね」
「お嬢様……」
サイラスの顔に悲しげな色が差す。ジャレッド王子にカミリアをいじめたと言いがかりをつけられて、婚約破棄されたときのことを言っているのだとわかったのだろう。
「やだ、そんな顔しないで。私もう全然気にしてないの」
「ですが、お嬢様」
「それより、今日はサイラスが来てくれて嬉しかったわ。途中で慌ただしくはなっちゃったけど。
また一緒にパーティーに出てちょうだいね。今度は王宮のじゃなくて、どこかもっといい人が主催するパーティーがいいわ。今度こそサイラスと踊りたいの」
笑顔で言ったら、サイラスも悲しげだった顔を緩める。
「私でよろしければ、いつでもお供します」
「本当? 約束よ」
私は嬉しくなって、サイラスの腕をつかむ。サイラスはちょっと動揺した顔をしながらも、そのままにしておいてくれた。